ページってどういう意味? 紙のページ、Webページ (memo)


かねがね疑問に思っていることがあります。それはタイトルに挙げました「ページ」という言葉です。

個人的には、ページという言葉を、従来、ずっと紙の1ページとして考えてきました。つまり、ある大きさでカットされた紙があり、その上に確保された白紙の領域に、文字または絵が書かれたり、印刷またはプリントされたときその面がページとなります。実際に文字がなくても印刷されることが想定されていれば白紙のページです。

一方、文字が印刷されることが想定されていないとページとは言いません。たとえば、ティッシュペーパーは大体20cm四方でカットされていますが、ティッシュペーパーの1面をページと言う人はいないでしょう。

でも、紙に文字が印刷されていても、例えば紙幣の面、チケットや切符の面はページとは言わないように思います。

ページという言葉が断裁された紙と密接に結びついているかと言えば、全く逆の、Webページ、あるいはホームページという使い方もあります。

例えば、Mozillaの用語説明では、Webページとは「ブラウザで表示できる文書のこと」とされています。Webページのことを略してページとも言うそうです。特にHTMLで表記された文書がWebページであり、PDFのような文書はWebページとは言わないそうです[1]

でもなぜWebにページという言葉を使うんでしょうね。紙のページとWebのページとでは共通項がないような。そういえば、言葉が意味的にやや反対に使われる例として、以前にメモした、解像度[3]もそれに近いように思います。

Cambridge Dictionaryでは、Webページとは「a page of information on the internet about a particular subject, that forms (a part of) a website:」[2](特定の主題についての、インターネット上の情報の1ページであり、Webサイト(の一部)を構成する)とあります。

そうしますと、ページというのは情報と密接に関係しているようにもみえます。

言葉の意味は時代に応じて変化するものです。そうなってきますと、将来は、ページとは紙のページではなく、ブラウザで見るHTMLファイルのことになるのでしょうか? 

[1] What is the difference between webpage, website, web server, and search engine?
[2] web page
[3] 解像度とは(草稿)

続き:ページってどういう意味? 続編 Kindleの紙の本の長さと、KENPについて

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★本ブログの内容をもう少し整理して、次のWebページとしましたので、ぜひご一読ください。
本のかたちを考える ― その2 ページって何? 「ページ」と本のかたちとの関係

★ページに関連するブログ記事の一覧
[1] ページってどういう意味? 紙のページ、Webページ (memo)(本ブログ)
[2] ページってどういう意味? 続編 Kindleの紙の本の長さと、KENPについて
[3] Kindle Unlimited問題とKENPの関係について(続き)
[4] Amazonでは本のページの数え方が三つある。Kindle Unlimitedは第三のKENPで著者への支払いが行われ、KENP相場が基準になる。
[5] ページっていったい、どういう意味なんだろう? ――Webページ
[6] ページって何? 「ページ」と本のかたちとの関係、「ページ」と「頁」の関係、ブラウザと電子書籍の未来

ページってどういう意味? 紙のページ、Webページ (memo)” への6件のコメント

  1. 元の英語の意味からすると、きっと情報パッケージの索引的なことでしょうね。pageboy とか pager とか、そこを経由して情報にゆきあたるもの、とかです。

  2. これですね。
    https://en.wikipedia.org/wiki/Page_(servant)

    A page or page boy is traditionally a young male servant, but may also have been used for a messenger at the service of a nobleman or an apprentice knight. The origin of the term is uncertain, but may come either from the Latin pagus (servant), possibly linked to peasant or an earlier Greek word παῖς (pais = child).

  3. “Weaving the Web”(Tim Berners-Lee, Harper, 1999)には, “I was looking at a living world of hypertext, in which all the pages would be constantly changing”とあります。
    (Dynatextとの対比で)。

    この場合のページは、情報が可視化された状態ではないかと思いますが。

  4. 紙の出版物に使われるようになったことを考えると、paginate といういわゆるノンブル付けからきているんでしょうね。 ノンブルは番号でなくてもよく、紙面の識別子なので、識別された紙面がpageと呼ばれるようになったのでは??

  5. paginateは動詞ですよね。

    CSS にはPaged mediaという表現があるんですよ。そうしますとpageって動詞としても使えるんでしょうか? (調べてみなければ)。

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