『書籍編集制作』

『書籍編集制作』(中島 正純著、あっぷる出版社、2014年3月発行)
A5判、総頁232頁、定価2000円+税、横組

20150217

57年間一貫して編集制作に携わってきた中島さん(著者)による実務的なマニュアルである。

総論と各論に分かれており、総論は全体的な流れ、各論ではデスクワークの作業を網羅している。各論の内容は次の構成になっている。

A. 企画から原稿入手まで
B. 制作計画
C. 用紙
D. 印刷文字
E. 組版
F. 製版と刷版
G. 製本
H. 原稿整理から校正まで
I. 印刷・製本管理から納本指定まで
J. 出版原簿から広報宣伝まで

各論の内容は、各項目とも具体的で懇切である。著者の独自のやり方ではないかと思われるものも多い。

例えば、「B. 制作計画」に本の内容を順番に整理したものとして次の表が出てくる。

・順付け一覧表(pp.46-48)
・原稿数量一覧表(pp.48-49)
・順付け進行表(pp.48-49)

順付け表が印刷所との連絡面で重要な役割を果たしているようだが、順付け表という言葉は一般的なのだろうか?

「E.組版」の項はもっとも多い頁数が割かれている。版面の寸法を紙面に対する割合から計算で割り出す(pp.75-81)方法は独特ではないだろうか? 著者もいうとおり電卓を手元に置いて計算する必要がある。本文中の引用文の組み方、見出しの組み方・見出しの行取り、箇条書きの組み方、注、圏点とルビ、表の体裁も類書と比べて格段に詳しい。

用紙サイズの説明、折り方、製本なども図を多用して説明しているので、判りやすい。随所に手書きの図がでており、まさに「古い編集者の手作りの味」(「はじめに」より)がする。