CAS-UB 6月26日改訂予告 (1) PDFの表形式についての仕様追加と変更点

CAS-UBは、今週6月26日(木)の定期メンテナンスでいくつかの仕様改善を予定しています。

今日は、そのうちのひとつであるPDF生成における表のスタイルについての改善点をご説明します。

PDFの表スタイルについての強化と仕様変更は次の6点です。

1.表の罫線・網掛けスタイル

・従来、表の罫線と網掛けスタイルは一種類でした。今後、これをレポートと呼びます。
・新しい表の罫線スタイルとして、JIS X4051に記述されているスタイルを追加します。今後、これを組版JISと呼びます。
・PDFレイアウト詳細設定-表-表罫線のスタイルで、二つのスタイルの切り替えができます。デフォルトは組版JISです。

※将来的には罫線の太さや網の種類など自由に変更ができると良いと思われますが、当面は、両方とも固定となります。

2.表のセルの上下余白

・従来は、表のセル内テキストと上下罫線の間隔は1mmでした。今後、これをCAS旧スタイルと呼びます。
・新しく、表のセル内テキストと上下罫線の間隔は罫線がないとき文字サイズの1/4、罫線があるとき文字サイズの1/2とする設定を追加しました。今後は、これを組版JISスタイルと呼びます。
・PDFレイアウト詳細設定-表-表セル余白で、二つのスタイルの切り替えができます。デフォルトは組版JISスタイルです。

3.表のセル内文字サイズと行の高さのデフォルトを変更

従来、表のセル内文字サイズのデフォルトは1em、行の高さのデフォルトは1.5emでした。今後、デフォルトを、表のセル内文字サイズは0.8em、行の高さは1.2emに変更します(emは本文文字の大きさです)。

セル内の文字サイズ、行の高さとも変更できます。設定したい数値は本文の文字サイズを1とした相対値で記入します。単位はemです。[1]

4.図表キャプションとキャプション番号の文字サイズのデフォルトを変更

従来、図表キャプションのテキストとキャプション番号文字サイズのデフォルトはいずれも本文と同じ値(1em)にしていました。今後は、0.8em(本文文字サイズの80%)をデフォルト値に変更します。

図表キャプションのテキストとキャプション番号の文字サイズはいずれも、数値を直接入力して望みの値に変更できます。

サンプル
次にサンプルを示します。サンプルの文字サイズは本文10.5ポイントで表のキャプションと表内テキストの文字サイズは0.8em、表セル内の行の高さは1.2emです。

default-check-jis-jis
PDFサンプル
図1 罫線・網掛けスタイル:組版JIS、表セル余白:組版JISスタイル

default-check-jis-cas
PDFサンプル
図2 罫線・網掛けスタイル:組版JIS、上下余白:CAS旧スタイル

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PDFサンプル
図3 罫線・網掛けスタイル:レポート、表セル余白:組版JISスタイル

default-check-report-cas
PDFサンプル
図4 罫線・網掛けスタイル:レポート、上下余白:CAS旧スタイル

5.図表のキャプションのレイアウト

「図表キャプションの文字位置」→「行頭寄せ」で、「図表番号の付与」→「付与する」で、キャプションが2行以上に渡る場合、2行目以降を番号の後の位置にインデントするように変更しました。

6.PDFのテーマのうち廃止予定であった項目をメニューから削除

PDFテーマで廃止予定としていた、「一般書籍用横書きV1」、「一般書籍用縦書きV1」、「内容をそのままV1」の3項目をメニューから削除しました。

PDFThema

(注意)PDFサンプルの本文には参考文献へのリンクがありますが、サンプルPDFでは1ページだけ抽出したためリンク無効になっています。

[1] なお、フォントサイズ単位はem以外にmm、in、pt、lhが有効です。