縦組み書籍における記号の方向に関する予備調査の結果

「英数字正立論―SVO を基本とするコンテンツマークアップの方法」(8/7版)[*1]において縦組みにおける英数字の方向に関する基本的な考え方を示しましたので、その完成に向けて、縦組みにおける記号の向きの取り扱いを考え始めました。

まず、現状を予備的に調査してみました。詳しくは「データ」の箇所をご覧いただきたいのですが、UTR#50(第5案)におけるSVOの値の中で表1の記号は実態とだいぶかけ離れているようです。

今回は書籍の中で出現するか否かだけを調べたのですが、出現頻度も含めた本格的な実態調査が必要なように思います。
(どうしましょうか)。

■表1 SVOの値を見直すべきではないかと思われる記号

・U+003D、U+FF1D =(等号)
・U+FF5E 全角~ 但し、Wave dashは問題ない
・U+2026 横3点リーダ 但し、Unicodeには縦の3点リーダが別に登録されています。この使い分けはどうするのでしょうか?
・U+2192 右向き矢印
・他には、不等号、÷記号が怪しいと思います。

■データ
・本ブログで英数字の方向を取り上げてきた書籍を対象として記号類の方向を調べました。
・対象としたのは、縦組みの和文コンテキスト中における記号類の方向です。
・和文と欧文の境界上の記号(引用符が多い)は対象に含めます。

次のタイプの文字列は和文には分類しません。この中の記号は除外します。
a. ラテン文字など欧文の文字で表記した英語や諸外国の単語などの中の記号類 (文字列全体が右90度回転しているので)
b. 横倒し数値列、横倒し数式の中の記号類 (文字列全体が右90度回転しているので)
c. 縦中横の中の記号類 (横組みなので)

例 a.John Wood Campbell, Jr., 1910-17 のような文字列の中の、「,」「.」「-」を除外
  b.Z=14 のような数式が横倒しのとき「=」を除外
  c. L’ (Lプライム)が縦中横のとき「´」を除外

[結果]

[*1]「英数字正立論」

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