CAS-UBのCSSテーマ、テーマの調整およびテーマのカスタマイズについて

『CSSスタイルシートのカスタマイズガイドV2』を改訂して、CAS-UB サポート&ガイドより公開しました。次のリンクからも直接ダウンロードしていただくことができます。

EPUB版
PDF版

CAS-UBによる電子書籍の制作では、原則としてコンテンツとレイアウトを分離しています。編集時はできるだけコンテンツのみを扱い、編集が終わったらEPUBやPDFを生成する際にレイアウトを設定します。EPUBは生成ではレイアウトをCSSで指定しますが、CSSの指定は次のような仕組みです。

(1)テーマを選定する
(2)必要に応じて、CAS-UBのメニューを使って、テーマを調整する
(3)必要に応じて、ユーザー自身がCSSを用意してテーマをカスタマイズする

以下、(1)~(3)を簡単に説明します。

(1) テーマの選定

CAS-UB V2.2では、18種類(V2テーマ9種類、旧テーマ9種類)のテーマをシステムで用意しており、EPUB生成の「一般」設定メニューの「CSSのテーマ」の項目に利用できるテーマの一覧が表示されます(次の図)。そこでお好きなテーマを選択して、設定を保存すると次のEPUB生成から有効になります。

CSSthema2
図1 テーマの一覧表示と選択

(2) テーマの調整

テーマの「調整」はV2.2で新規に追加した機能です。現在、次の5項目の調整ができます。

・段落先頭行の字下げ
・段落間の空き
・表の罫線
・段落の揃え
・見出しの文字サイズ

ここでは、段落先頭行の字下げについてのみ簡単に説明します。その他の機能を含めて、詳しくは、「CAS-UB User Guide」(10-2 CSSテーマV2と設定変更)をご参照ください。

①日本語テキストの段落表示には3通りのパターンが使われる
a. 書籍などの印刷においては、一般に段落の先頭を1文字字下げします。そして、段落と段落の行間は段落内の行間と同じにします。
b. 一方で、電子メールのようなデジタル・テキストを画面で表示するときは、段落の先頭を字下げせずに、段落と段落の間に空き行を置くのが一般的です。
c. Webページなどでは段落の先頭を1文字字下げし、かつ、段落の行間を空ける(a.とc.の両方折衷)方式も良く見かけます。

②デジタル・テキストの執筆方法
ワープロなどで、原稿を執筆するとき、そのパターンもあまり統一されていません。人によっては段落の先頭に「全角空白文字」を入力して字下げします。また、電子メールと同じように字下げしないで書く人もいます。ワープロでは、インデント機能により段落先頭を表示上1文字字下げすることができますので、テキストに「全角空白文字」を入力しなくても表示上で字下げができます。

③CAS-UBの考え方
CAS-UBでは、後者のデジタル・テキスト執筆方法を標準として採用しています。つまり、テキスト段落先頭には「全角空白文字」が入力されておらず、二つのテキストの間に空き行があったときに段落が分かれていると、想定します。(実際に、行頭に「全角空白文字」が入力されていても削除はしません。)

④CAS-UBのCSSテーマの考え方
V2.2で追加したCSSテーマ(V2テーマ)は、CSSによるインデント設定で段落先頭の字下げを行なうようになっています。また、段落間には空きを設定していません。

このため原稿のテキストの段落先頭に「全角空白文字」を入力している場合は、見かけ上行頭に2文字の字下げができてしまいます。これを避けるためには、次のようにテーマを「調整」します。この調整(設定変更)を行なうことで、CSSテーマの段落先頭1字下げ設定が無効となります。

① スタイルシート画面の「CSSの調整」をクリックします。
css-config
図2 CSSの調整メニュー

②CSSテーマの設定変更メニューが表示されます。
css-config-menu
図3 テーマの設定変更

③字下げを「なし」に変更して、「保存」ボタンを押します。

(3)CSSテーマのカスタマイズ

XHTMLやCSSの基本的な知識をお持ちのユーザーは、自分自身で、CSSスタイルシートを作成して、これをEPUBに反映することもできます。CAS-UBでは、XHTMLの要素や属性をかなり自由に入力できますが、『CSSスタイルシートのカスタマイズガイドV2』にまとめて説明しています。

★特定のユーザー専用テーマを開発またはテーマを専用にカスタマイズして、そのユーザー専用メニューの作成もできます。詳細は、営業担当(cas-info@antenna.co.jp)までお問合せください。