索引の作り方を考える。一歩進んで、本文に出てこない索引語や、索引語の階層化の試み。


ここしばらくの間、CAS-UBで「ECMJ流Eコマースを勝ち抜く原理原則 シリーズ第三弾」を編集していました。いよいよ大詰めで索引を作成しています。本書はインターネットマーケティングの実践法について紹介する目的で、株式会社 ECマーケティング人財育成の石田社長が毎日書いているブログ[1]をトピック別に整理して書籍の形式とするものです。ブログの形をとっていますが、世の中に星の数ほどあるぬるいブログではなく石田社長の実践経験が力を抜くことなく100%語られるという日本でもめずらしいものです。すでに、第一弾[2]、第二弾[3]はKindle版とプリントオンデマンド版で発売しています。

第三弾は、Eコマースサイトへの集客や広告の成果データを分析して広告の選択や効果を高めるためのさまざまな話題を含んでいます。ブログは1本が1,500文字の読み物なのですが、元原稿の性格上、同じトピックの記事が何回か取り上げられています。また、役に立つ内容がいろいろな箇所にちりばめられています。

そこで、索引を少し工夫してみました。ここで索引の工夫について具体的に説明する前に、書籍の巻末索引の役割や目的を考えてみましょう。

索引の役割

1.用語や固有名詞について本文中にでてきた場所を示す

索引の普通の目的は、紙の本を読んでいる途中で、ある用語の説明、土地の名前や人物の名前などの固有名詞が既に読んだページにあったような気がするけど、どこだっただろうか? と思って探すことにあります。索引がないと該当しそうなページに立ち返って探すわけですが、巻末索引があれば索引語でその記述位置を簡単に探すことができます。

この場合、索引語としては、本文中に登場する用語や固有名詞をそのまま採用し、巻末索引では、索引語について一番詳しく記述されている箇所を索引のページ番号として示すでしょう。

2.本の内容を理解する

では巻末索引を、著者の主張や本の内容について探す手がかりにできないでしょうか? これは、巻末索引を一種の目次としても使えるようにするということです。ポイントとなる概念を索引語として用意し、巻末の索引ページには、本文中の索引語に関連する位置を示すことになります。本の中に書かれている言葉でなく、書かれている言葉の上位概念を索引語としても良いでしょう。この場合、巻末索引は階層構造となります。

上位概念を索引語として階層構造とする

本の中で頻出する用語をビッグワードと呼ぶことにします。ビッグワードを索引語として採用しますと、出現するページの数が多くなります。索引で一つの用語の参照先ページの数が多くなると、探したい箇所を見つけるまでに索引から本文を探す回数が多くなり、探したい場所を見つけるのが難しくなります。

その場合、上位概念と下位概念に分けて索引を階層化すると便利になるでしょう。

さらに、これを追求すると索引を本の内容をたどる目的で使えるかもしれません。

例えば、本の内容によって「検索」という言葉がビッグワードになってしまった場合、検索を上位概念として、その下位の用語として「検索キーワード」、「検索順位の変化」、「検索エンジン対策」などを索引語として、親子関係で表すと良いでしょう。これを追求しますと、巻末索引をタクソノミーにする、という方向に行くかもしれません。

実際の例

とりあえず、今回は、幾つか大きなキーワードを、本の内容を探すことができる分類を示す用途として使って索引を作ってみました。次ができあがった本の索引ページです。うまく使えると良いですが。

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[1]株式会社ECマーケティング人財育成(トップがブログページ)
[2]『E コマース成功のための土台づくり~ネットのマーケティングを徹底的に理解せよ~』
[3]『おにぎり水産 鬼切社長のEコマース奮闘記: ~とある地方の笹かまぼこ工場がネットショップを成功させるまで~』

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