FormatterClub 2017 ―冬― セミナーのご案内

12月8日開催の『AH Formatter』や XSL、CSS、XML 多言語組版について会員交流の場「FormatterClub」のセミナーにて、公開予定の CAS-UB V5 新機能を紹介します。

セミナーお申し込み:http://www.kokuchpro.com/event/AH_winter/

<<CAS-UB V5 すこしだけ紹介:新機能>>

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●Web生成機能を強化●
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■目次ページのレスポンシブ対応
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スマホ用では目次アイコンを作成して、目次アイコンタップによる目次表示ができるようになりました。

■出版物全体での全文検索
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1冊まるごとからの全文検索ができるようになりました。
html ファイル毎に検索する手間がなくなります。

■タイトルページ
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出版物の Web ページの表紙に代わるページとしてタイトルページを生成できるオプションを追加しました。

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●テキスト形式のエクスポート機能を追加●
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ブラウザ越しの長期時間編集もラクではありません。
V5 では、そうしたブラウザ上の編集記事をテキスト(UB テキスト)としてエクスポートし、外部テキストエディタで編集、再アップロードできるようにしました。

†UB テキスト†
出版物を構成する単位である記事について、全ての記事または一部の記事を一つに結合したテキストファイルのこと。
出版物の構成とツリー構造を表現でき、各記事の内部は、CAS 記法でマークアップすることができます。

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┃★┃ FormatterClub 2017 ―冬― お申込み詳細
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 開催日時: 2017年12月8日(金)14:00~18:30
 会  場: 中央区月島区民館
   東京都中央区月島二丁目8番11号
 詳細・お申込みURL: http://www.kokuchpro.com/event/AH_winter/

MathMLの未来を考える―(1)現状の整理

MathMLが今後どのように普及するか、未来を考えてみたい。このため、まずは、2017年11月時点での現状を整理してみる。

1. MathMLの作成
○数式エディタ
デザインサイエンス社のMathTypeは数式専用のエディタであり、編集した数式をMathMLで出力できる。MathTypeをWord、Pages、iBooksAuthorなどのワープロに組み込んで使える。

○WordのOOXMLから変換
Microsoft Wordはバイナリ文書(doc)形式の時代には、MathTypeの簡易版を組み込んでいた。Word文書形式がOffice Open XML(docx)形式になったWord 2007より独自開発の新しい数式エディタを内蔵している[1]。この新しい数式エディタで編集した数式は、OOMXL形式の文書中では独自の数式XML (Office Math Markup Language (OMML))で保存される[2]。このOMML形式の数式をWord内蔵のスタイルシートでMathMLに変換したり、Wordの編集画面から数式をコピーしてメモ帳にMathMLとして貼り付けることができる。

○TeXから変換
TeXマークアップをMathMLマークアップに変換するツールは様々なところからオープンソースとして提供されている。例えば、PagesとiBooks AuthorはLaTeXで数式を書くことができる。その場合は「blahtex」を使ってLaTeXで入力した数式をMathMLに変換している[3]

○直接記述
PagesとiBooks AuthorはMathMLを直接記述して数式を入力できる[4]

2. MathMLを使える主な配布形式の紹介
○XML文書
MathMLはXML形式のマークアップである。XMLではメインの文書の中に他の語彙によるマークアップを組み込む、名前空間という仕組が用意されている。名前空間を使えば任意のXML文書にMathMLを組み込むことができる。なお、以下に主なマークアップ語彙でのMathMLの採用例を挙げる。

○XHTML
XHTMLは、HTMLをXMLとして表現した語彙であり、上記の名前空間の機構をつかってMathMLを組み込むことができる。

○HTML5
HTML5は、MathMLの語彙をHTML5の要素と同様に扱ってHTML5文書中に記述できる(ネイティブサポートという)。こうして組み込まれたMathMLによる数式の解析は、XMLとして組み込まれたときの解析とは若干の相違が生じる。MathMLのバージョン3仕様も、HTML5に組み込むために改訂された(MathML3.0 Second Edition)。

XHTMLとHTMLでどのような点が異なるかはMathML 3.0仕様書に整理されている[5]

○EPUB3
EPUB3.1は、MathMLを本文中に組み込むことができる。但し、若干の制約が付いている[6]

○JATS
Journal Article Tag Suite (JATS) の正式版V1.1および安定ドラフト版V1.2d1は、いずれもMathMLを組み込める。数式の最上位は<mml:math>である。

○DITA
DITA 1.2まではDITAでMathMLを使おうとするとDITA 1.1で導入されたforeign要素を特殊化してMathMLを使えるようにする必要があった。DITA 1.3では数式とMathMLの二つのドメインが追加された。MathMLドメインを使えば特殊化する必要がなくなった[7]

○DAISY
DAISYコンソーシアムのMathML in DAISY Working GroupはDAISY3標準で数式をアクセシブルにするための仕様の策定を最優先課題としている[8]

3. MathMLのレンダリング
(1) 可視化(ビジュアルレンダリング)
○ブラウザネイティブ
FireFoxはMathMLをブラウザ自体の機能で可視化できる。但し、MathMLの要素や属性などを完全にサポートしている状態ではない。MathJax、KaTeX、MediaWIkiに対して、FireFoxのネイティブなMathMLレンダリングを強制するためのAdd-onも用意されている[9]

Safariは5.1からMathMLをサポートしている。それはボランティアによるWebKitの改善努力に依存するものであまり高精度とは言えなかった[10]。しかし、IgaliaによるWebKitの改善が続けられている[11]
Chrome、EdgeはMathMLをサポートしていない。
Microsoft DevelopperのページではMathMLサポートに関する投票が行われている[12]

○MathJaxによるサポート
MathJaxはMathMLをサポートしないブラウザの上で、MathMLを表示するJavaScriptプログラムである。MathJaxは多くの学会や団体が支援しており、最も成功したオープンソースの一つとして普及している。MathJaxの最新版は2.7(2017年8月リリース)である。

MathJaxは、現在、3.0を開発中である。3.0ではアーキテクチャが根本的に変更になることが告知されている[13]

○プラグイン数式レンダラ
デザインサイエンス社のMathPlayerは、当初は、IEのプラグインとして普及した。しかし、IE10以降ではMathPlayerをプラグインとして使うためのAPIが禁止になってしまった。

○XML組版ソフト
(2) 読み上げ(音声レンダリング)
○デザインサイエンス社のMathPlayerは、MathMLを音声で読むことができる[14]。MathPlayerは無料で配布されている。

4.MathMLの歴史
W3C 勧告の歴史はMathML勧告のバージョン史[15]にまとめられている。
1998年4月に MathML 1.0
2001年2月に MathML 2.0 (2003年10月 Second Edition)
2010年10月に MathML 3.0 (2014年4月 Second Edition) Second Editionでは、主にHTML5でMathMLを使うのに適合するようにXMLのパースに関する前提条件の変更の改訂がなされた。

5. まとめ
MathMLは、ドキュメントをXMLで記述するときに、数式を表現する技術として重要な存在である。必ずしも常に順風満帆という状態ではないが、徐々に普及していることが確かめられる。XML以外ではHTML5でもネイティブにサポートされている。但し、ブラウザのネイティブレンダリングに向けて足並みが揃っている状態ではない。MicrosoftのEdgeのプロジェクトでMathMLサポートへの投票が行われているが、投票者のコメントを見ると視覚障害者から熱烈な要望が多いようだ。

[1] Office2007の新しい数式エディタ
[2] 22.1 Math “ECMA-376-1:2016 Office Open XML File Formats — Fundamentals and Markup Language Reference” October 2016
[3] Pages および iBooks Author での LaTeX と MathML の対応について
[4] Pages で書類に方程式を追加するiBooks Author: LaTeX、MathML、または MathType で数式を追加する/編集する
[5] 6.4.3 Mixing MathML and HTML “Mathematical Markup Language (MathML) Version 3.0 2nd Edition”
[6] 2.5.1 Embedded MathML “EPUB Content Documents 3.1
Recommended Specification” 5 January 2017

[7] B.2.1 Changes from DITA 1.2 to DITA 1.3 “Darwin Information Typing Architecture (DITA) Version 1.3 Part 0: Overview”
[8] MathML
[9] Mozilla MathML StatusNative MathML
[10] WebKitの数式(MathML)でSafariはボランティアの努力を採用し、数式を表示できる。Chromeは同じものを不採用として批判を浴びる。
[11] Improvements in MathML Rendering
[12] How can we improve the Microsoft Edge developer experience? MathML
[13] MathJax V3開発は、根本的な方針変更となる
[14] MathPlayer Can Speak!
[15] MathML Recommendation Version History

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「MathML数式組版入門 Ver 1.1」

『瞬簡PDF作成8』プリントオンデマンド版マニュアルのお知らせ

来週27日より発売予定の『瞬簡PDF作成8』(ソフトウエアパッケージ)のプリントオンデマンド(POD)版マニュアルがアマゾンより発売になりました。楽天ブックス、hontoからも発売される予定です。

「瞬簡PDF 作成 8」の製品パッケージは、アプリケーションの「印刷」コマンドを使ってPDFファイルを出力できる仮想プリンタドライバ「Antenna House PDF Driver 7.5」、出力したPDFファイルを対象に分割/結合/セキュリティオプションの変更などを行うことができるユーティリティソフトウェア「瞬簡PDF 作成 8」を組み合わせたものです。
本マニュアルは、ユーティリティソフトウェア「瞬簡PDF 作成 8」の使い方について説明するものです。仮想プリンタドライバ「Antenna House PDF Driver 7.5」についての説明は含んでおりません。「Antenna House PDF Driver 7.5」につきましては、インストールフォルダのPDF版「Antenna House PDF Driver V7.5プリンター操作説明書」を参照していただく必要があります。

書誌情報
書名:「瞬簡PDF作成8ユーザーズマニュアル」
出版社: アンテナハウスCAS電子出版
発売日:2017年10月
著者:アンテナハウス株式会社
発行形式:プリントオンデマンド版
判型:B5 横組
ページ数:106
価格(税込):1,188円
ISBN:978-4-900552-58-6
販売ストア:アマゾンへPODへ、楽天ブックス、hontoからも発売予定です。

電子版はパッケージに同梱されています。

POD版の内容はソフトウェアパッケージに同梱されているPDFとほぼ同じです(相違点は後述)。ご承知のとおり、現在は、特に企業向けの出版物は電子版(PDF)の方が好まれます。ソフトウエアのマニュアルも昔は紙で提供していましたが、時代の流れと共に、電子版(PDF,Windowsのヘルプ形式)のみで提供するようになりました。しかし、やはり紙で欲しいという方もいらっしゃいます。そこで、こうした要望にお答えするには、必要とする方にプリントオンデマンドで販売するのが一番良いのではないかと考えて、昨年来、POD版のマニュアルの販売を試行してきました。本マニュアルはその一環で用意しております。

パッケージ同梱版とPOD版の相違点

パッケージ同梱版は判型A4に対してPOD版の判型はB5版、POD版ではページ数を少なくするため空白をできるだけ少なくするなどのレイアウト変更を行っています。また、サポート連絡先などのユーザーのみ向けの情報はPOD版からは削除されています。

『瞬簡PDF作成8』製品紹介ページへ

『瞬簡PDF編集7』プリントオンデマンド版マニュアルのお知らせ

来週27日より発売予定の『瞬簡PDF編集7』(ソフトウエアパッケージ)のプリントオンデマンド(POD)版マニュアルのお知らせです。

「瞬簡PDF編集」はグラフィカルな分かりやすい操作でPDFのページの入れ替えができ、また複数のPDFを対象にページ結合などのページ編集が簡単にできるのが特徴です。「瞬簡PDF 編集 7」ではさらにPDF本文のテキストを直接編集したり、画像のサイズ変更や移動・削除したりなど、PDF内容の編集ができるようになりました。また、PDFへの注釈の記入、注釈への返信、注釈一覧の作成などができます。

書誌情報
書名:「瞬簡PDF編集7ユーザーズマニュアル」
出版社: アンテナハウスCAS電子出版
発売日:2017年10月
著者:アンテナハウス株式会社
発行形式:プリントオンデマンド版
判型:B5 横組
ページ数:108
価格(税込):1,200円
ISBN:978-4-900552-56-2
販売ストア:アマゾンへPODへ、楽天ブックス、hontoからも発売予定です。

電子版はパッケージに同梱されています。

POD版の内容はソフトウェアパッケージに同梱されているPDFとほぼ同じです(相違点は後述)。ご承知のとおり、現在は、特に企業向けの出版物は電子版(PDF)の方が好まれます。ソフトウエアのマニュアルも昔は紙で提供していましたが、時代の流れと共に、電子版(PDF,Windowsのヘルプ形式)のみで提供するようになりました。しかし、やはり紙で欲しいという方もいらっしゃいます。そこで、こうした要望にお答えするには、必要とする方にプリントオンデマンドで販売するのが一番良いのではないかと考えて、昨年来、POD版のマニュアルの販売を試行してきました。本マニュアルはその一環で用意しております。

パッケージ同梱版とPOD版の相違点

パッケージ同梱版は判型A4に対してPOD版の判型はB5版、POD版ではページ数を少なくするため空白をできるだけ少なくするなどのレイアウト変更を行っています。また、サポート連絡先などのユーザーのみ向けの情報はPOD版からは削除されています。

『瞬簡PDF編集7』製品紹介ページへ

『タグ付きPDF 仕組と制作方法解説』Kindle版とプリントオンデマンド版発売になりました。

『タグ付きPDF 仕組と制作方法解説』(CAS電子出版)のKindle版とプリントオンデマンド版が発売になりました。プリントオンデマンド版は現時点ではアマゾンのみですが、楽天ブックスとhontoからも発売の予定です。

タグ付きPDFは、内部に文書構造を埋め込んだPDFです。PDFをコンピュータで読み上げたり、PDF内のデータをオフィスアプリやWebページなどに再利用したりするときに有効なものです。

印刷物はテキストに視覚的なスタイル付けをすることによって文書構造を表現しています。例えば、見出しという文書構造は、大きなフォントやゴシック書体などのスタイルが設定されて、視覚的に表現されています。そして、私たちが普段出版物を読むときは、視覚的に表現された文書構造を内容理解のための手がかりにしています。PDFを印刷物として視覚的に読む限りでは、文書構造を内部に埋め込む必要はありません。このため、タグ付きPDFはオプションとして規定されており、日本では、いままであまり注目されていませんでした。

しかし、PDF内部のデータを適切に利用するには、タグ付きPDFとしておくと都合が良くなります。欧米の行政機関では、情報アクセシビリティの観点から、公開するPDFはタグ付きPDFとすることが必須とされています。日本でも、障害者差別解消法の施行に伴い、官公庁・行政が提供する情報のアクセシビリティが必須になります。こうしたことで日本でもタグ付きPDFを作成する機会が増えつつあるようです。

本書では、文書構造とはどのようなものか、タグ付きPDFとはどのようなものか、といった基本的な概念を解説します。また、簡単な例を使って、タグ付きPDFを実際に作る過程を説明します。

目次

はじめに
第1 章タグ付きPDF とはなにか
1.1 文書の構造
1.2 タグ付きPDF でできること
第2 章タグ付きPDF の仕組
2.1 マークされた内容
2.2 論理構造を構築する仕組
2.2.1 構造要素辞書
2.2.2 タグツリー
2.2.3 タグツリーとコンテントの対応
2.3 タグ付きPDF の概要
2.3.1 ページ内容
2.3.2 構造型
2.3.3 基本レイアウトモデル
2.3.4 構造属性
2.3.5 アクセシビリティサポート
2.4 XML やHTML との相違
第3 章タグ付きPDF の標準タグと属性
3.1 グループ化のためのタグ
3.2 段落のためのタグ
3.3 テーブルのためのタグ
3.3.1 テーブルの標準属性
3.4 行内のためのタグ
3.5 イラストのためのタグ
第4 章タグ付きPDF の制作
4.1 簡単なタグ付きPDF の作成(ルートタグ作成)
4.2 簡単なタグ付きPDF の作成(フラットなツリー)
4.2.1 見出し1 と第1 階層のタグ設定
4.2.2 画像のタグ付け
4.2.3 表のタグ付け
4.2.4 ヘッダーとフッターのタグ付け
4.3 簡単なタグ付きPDF の作成(深いツリー)
4.4 自動タグ付け
第5 章画像の代替テキスト
第6 章タグ付きPDF を利用するPDF プロファイル仕様
参考資料

書誌情報
書名:「タグ付きPDF 仕組と制作方法解説」
出版社: アンテナハウスCAS電子出版
発売日:2017年10月
著者:アンテナハウス株式会社
発行形式:プリントオンデマンド版
判型:B5 横組
ページ数:44
価格(税込):1,000円
ISBN:978-4-900552-57-9
販売ストア:アマゾン

発行形式:電子版
価格(税込):700円
ISBN:978-4-900552-59-3
電子書籍ストア:アマゾンKDP(アマゾンへ)

参考資料
タグ付きPDFとはどんなもの(本書の要約です)

Wordに埋め込まれたイメージ画像の解像度はどうなるか?

Microsoft Wordで原稿を書くとき、イメージ画像(イメージ)をWord文書の中に埋め込むことが多い。そのWord文書をCAS-UBに取り込んで、特にPDFを生成してプリントオンデマンド(POD)で印刷本にするとイメージの解像度が低くてぼやけてしまう経験がある。こうしたイメージはできればベクトル図形にするべきだが、画面のスナップショットなどはそうもいかない[1]

PODで本を作るときなど、これは大きな問題なので対応策を考える必要がある。

そこで、Wordに埋め込まれたイメージの解像度の扱いについて調査してみた。なお、以下の調査結果は次の条件による。
・PNG形式とJPEG形式についての調査結果を説明する。以下の調査結果は、JPEG、PNGとも共通である。
・Wordのバージョンは2013(32ビット)、動作環境はWindows10(64ビット)で調査した。

なお、解像度は縦横のピクセル数(px)とインチあたりのピクセル数(ppi)という2つの意味で用いているので注意(参考資料[2]を参照)。

Wordに埋め込まれたイメージの解像度の扱いは、Wordの内部でのイメージの持ち方に依存する。Office Open XML(OOXML)[3]でWordの内部のイメージはVMLのシェープ形式(旧形式)またはOOXMLのシェープ形式(新形式)のどちらかである。

(1) Wordの編集の画面に、イメージファイルをドラッグ&ドロップするとイメージは旧形式として保存される。
(2) イメージファイルをコピーしてWordの編集画面にペーストするか、Wordの「挿入」の「画像」で表示されるダイヤログでイメージを編集中の文書に挿入すると新形式として保存される。

Wordの「ファイル」「オプション」には、ファイル内のイメージの扱いについての設定がある(次の図)。この設定は新形式で保存されたときのみ有効である。

・「ファイル内のイメージを圧縮しない」にチェックがない状態(デフォルト)では、イメージの解像度は次の条件で圧縮される。
 取り込んだイメージの解像度をZ0pxとする。
 文書の中のイメージの幅をXmmに編集したとする。オプションで設定した既定の解像度をRppiに設定しているとき、その幅に入るイメージの解像度Z1pxは次のようになる。
 Z1=X/25.4(mm/inch)*R(ppi)
 Wordの中のイメージの解像度Zpxは、Z=min(Z0,Z1)
 
例えば、A4用紙(幅210mm)に左右各30mmの余白を設定しているとき、版面の幅は150mmである。150mmの幅は既定の解像度220ppiのとき、150mm/25.4*220=1299pxに相当する。

このため横幅がそれよりも大きい解像度のイメージは圧縮される。横幅は1299よりも小さい解像度のイメージはそのままの解像度でファイルに保存される。厳密には多少の許容範囲があり、例えば横幅1300pxのイメージは圧縮されない。

もし、Wordの編集画面でイメージの表示幅を55mm設定にして保存すると、元のイメージの解像度が55mm/25.4*220=477pxよりも大きなとき、477pxに圧縮されてしまう。
Wordで保存したファイルには圧縮された画像だけが保存されるので元に戻せない。

・「ファイル内のイメージを圧縮しない」にチェックすると、Word上でのイメージの表示幅にかかわらずイメージは圧縮されない。

イメージの解像度をWordに勝手に変更されたくない場合は、「ファイル内のイメージを圧縮しない」にチェックしておく必要がある。

なお、ドラッグ&ドロップで配置したイメージは旧形式となるが、旧形式に対しては、「ファイル」「オプション」の、ファイル内のイメージの扱いについての設定は影響を与えない。つまりドラッグ&ドロップで配置したイメージはWordの編集でサイズを表示サイズを変更しても影響を受けない

旧形式で保存されるイメージを圧縮するには、イメージを選択して表示される「図ツール」「書式」タブの「図の圧縮」ボタンをクリックして表示される「図の圧縮」ダイヤログで設定する。

【参考】
1.『XSL-FOの基礎』画像制作のこと。Word経由でインポートした画像は印刷品質の劣化が激しいため、第2版ではできるだけSVG形式に変更した件。
2.解像度とは
3.Office Open XML(OOXML)

CAS-UBは本日の定期保守で、EPUBアクセシビリティ関連の機能追加などを行う予定です。

CAS-UBは、本日18時より定期保守を行います。そのときに次の機能追加と仕様変更を行う予定です。

1. EPUB3.0のカバー(表紙)画像の代替テキストに、書誌情報のタイトルとサブタイトルを設定します。従来は、代替テキストは「カバー」という固定文字列でした。書誌情報は、「編集」画面の「その他のメニュー」で表示される「書誌編集」で入力します。

◎これにより、EPUB3.0を音声読み上げするとき、カバーページで「書名」と「副題」を読み上げるようになります。

2. EPUB3.0の出力設定で、カバー(画像のみの表紙XHTMLページ)を「出力する」「出力しない」を切り替えるオプションを新設します。従来は、カバーは常に出力していました。設定変更は、「生成」画面で「EPUB3」の「一般」より設定できます。既定値は「出力する」ですので、設定を変更しなければ従来と同じ動作となります。

EPUB3.0で表紙を画像ではなくテキストで作成したいとき「カバー」を出力しないで、タイトルページを先頭ページとすることができるようになります。
タイトルページは手作りまたは書誌情報から自動生成します。
・手作りするときは、「編集」画面で記事の種類を「タイトルページ」にします。
・自動生成するときは、「生成」画面で「EPUB3」の「一般」で「タイトルページ」を「生成する」とします。(記事の種類が「タイトルページ」の記事があるときは自動生成するは無効です)。

タイトルページには、bodyに”titlepage” というクラス名が設定されます。
<body class=”titlepage” …>

◎これにより、画像のみの表紙XHTMLページを出力しないで、テキストで作成したXHTMLを表紙として使うことができます。表紙のデザインをカスタマイズするときは、style.cssファイルを作成し、編集画面で「スタイルシート」にアップロードしてください。

3. 新しいCAS記法としてページ分割マーク(page break markers)を追加しました。

ページ分割マークは本文に次のように記述します。

[[[:#N@b ]]] Nに原本(紙・PDF)のページ番号を自然数(1、2、3、…)で設定します。bはページマークであることを意味します。bの後の空白を付けます。

ページマークはXHTMLでは次のようになります。

<span epub:type=”pagebreak” id=”u_2e201506171957_2eN_2eb” role=”doc-pagebreak” title=”15″/>(注)201506171957はファイル名のベースネーム。

ページ分割マークがある場合、EPUB3のナビゲーションファイル(nav.xhtml)にページリストを作成します。

参考資料:EPUB 3 Accessibility Guidelines
Page Numbers
Page List

◎サンプルファイル1
次のサンプルは「暗号舞踏人の謎」(アーサー・コナン・ドイル著、三上於菟吉訳、青空文庫NDC K933)を利用して、PDF版を制作し、PDF版のページ番号をEPUBに設定しています。CAS-UB出版物でのマークアップ方法は、CAS-UB出版物のバックアップ版でお確かめいただくことができます。CAS-UBのユーザーの方は、本バックアップファイルをご自分の出版物としてリストアして、編集画面でマークアップの例をご確認いただくことができます。

(1) 「暗号舞踏人の謎」PDF版
(2) 「暗号舞踏人の謎」EPUB版
(3) 「暗号舞踏人の謎」CAS-UB出版物のバックアップ版 (zip)

◎サンプルファイル2
次のサンプルは、タイトルや見出しにページ分割マークを設定した例です。CAS-UBでPDF(四六判)を作成し、そのページ開始位置をEPUBに設定しています。ページの開始位置に章のタイトルと見出しがあります。そこで、CAS-UBの出版物でも記事のタイトル(章のタイトルになる)と見出しにページ分割マークを設定しています。

(1) 「タグ付きPDF とはなにか」PDF版
(2) 「タグ付きPDF とはなにか」EPUB版
(3) 「タグ付きPDF とはなにか」CAS-UB出版物のバックアップ版 (zip)

4.(仕様変更)CAS記法のIDをEPUB-XHTMLのIDに変換する時のエスケープ仕様を変更します。従来は、エスケープ対象範囲にラテンアルファベットを含めていましたが、ラテンアルファベットはエスケープ対象から除外します。CAS記法上でIDに含まれるラテンアルファベットはXHTMLのID属性値にそのまま出力されるようになります。

5.その他
・外部データ入力のインポートファイル形式に「Smart Source Editor整理済みXML」が追加になります。
・AH Formatterを最新版6.5R1に更新します。

【関連】
EPUB アクセシビリティ

『瞬簡PDF書けまっせ7』プリントオンデマンド版 発売になりました。

今朝、アマゾンで確認しましたところ、『瞬簡PDF書けまっせ7』プリントオンデマンド版が登録発売されていました。

なぜか、27日朝の時点では「一時的に在庫切れ; 入荷時期は未定です」と表示されています。⇒同日13時に確認したところ、在庫ありになっていました。

しかし、実際に注文したところ、無事受け付けられましたので注文はできます。もしかすると、システム上で受け付けたけどプリンタのメモリに送信されてないとか? いずれにせよ、システム上の理由なんでしょう。


(クリックするとアマゾンのページにジャンプします)。

判型はB5で、ページ数は170です。

『瞬簡PDF書けまっせ7』の製品と同梱されているPDFはA4で196ページでした。

若干内容を編集していますが、ページ数って結構変化するものですね。

PDFは、作りようによってはいろいろ変えられるので、一つではないということでしょうか。紙へのリフローといえる??

10月13日時点で、楽天ブックス、hontoからも販売になっています。

楽天ブックス・瞬簡PDF 書けまっせ7 ユーザーズマニュアル
honto・瞬簡PDF 書けまっせ7 ユーザーズマニュアル

『瞬簡PDF書けまっせ7』製品紹介ページへ

CAS-UBで、『瞬簡PDF 書けまっせ7』のマニュアル製作、PDFの行数・文字数設定「一行文字数を増やすとページ数が増えることがある」に驚く

『瞬簡PDF 書けまっせ7』は、先日(9月15日)に7.2となりました。7.2は任意のPDFにフォームフィールドを設定する機能が追加されています。

『瞬簡PDF 書けまっせ7』のWebページ
『瞬簡PDF 書けまっせ 7』 改訂情報・アップデート

『瞬簡PDF 書けまっせ7』は昨年10月リリースで、単品パッケージの他、『瞬簡PDF 統合版9』にも同梱されています。どちらでお求めいただいた方でもアップデート版をインストールすれば最新版にしていただけますので、ぜひアップデートしてみてください。

さて、これに伴い、『瞬簡PDF 書けまっせ7』のマニュアルも全面的に刷新しました。『瞬簡PDF 書けまっせ7』のマニュアルは、製品のCDまたはダウンロードパッケージにPDF、およびWindowsのCHMヘルプの形式で同梱されています。このPDF版、CHM版は、CAS-UBで編集し、CAS-UBの生成機能によって作成しています。


『瞬簡PDF 書けまっせ7』同梱のPDF版マニュアル:A4サイズ、49文字/行、45行/ページ、本文10ポイント、行送り16.5ポイント、196ページ。

同じ内容はCHM形式として作成し、アプリケ-ションのヘルプメニューに組み込んでいます。


『瞬簡PDF 書けまっせ7』のヘルプを表示。

さらに、次のステップとして、同じ内容をWebページとして出力して、製品のページにも公開しています(但し、サポートの連絡先などは除外)。Webページ版のヘルプはこちらです。

Webマニュアル(『瞬簡PDF 書けまっせ7』のWebページ)

さて次のステップとして、マニュアルをプリントオンデマンド(POD)版として有償で販売します。『瞬簡PDF 書けまっせ7』のマニュアルは従来も、アマゾンなどからPODで販売しており、POD版の中では売れ筋でした。これまでの版はB5版135ページで税込み1,600円。今回は内容を大幅に改めたため従来と同じ版面では200ページを超えてしまいそうです。しかし、できるだけ価格は前回と同じにしたいと考えました。そのためにはページ数を減らさねばなりません。

そこでページ数を圧縮するため次のように設定をしました。
・文字サイズを9.5ポイントに変更(従来は10.5ポイント)、行送りは16.3ポイント
・画像の大きさを小さくする。版面に対する幅を(版面に対して60%などに)指定して縮小
・章のタイトルを扉(製品添付版)から改ページの先頭行(POD版)に変更
・節の終りで改ページ(製品添付版)から、成り行き(POD版)に変更
・一ページの行数:38行
・一行の文字数:41文字

このように指定した結果、B5で172ページにまでページ数を少なくできました。

それで、一行の文字数を42文字に増やせばもっとページ数が減らせるのではないかと次のように変更しました。

一行に入る文字数を増やすと、その結果、同じ分量のテキストなら少ない行数で配置できます。すると全体の行数は減って、最終的にページ数が減るだろうと期待したのです。

そうしましたら、なんとページ数が174ページとなり2ページ増えてしまいました。 なんでだろう?

調べてみますと、次の図のように、図版のあるページで42文字/行のときは図が大きくなっているようです。

これは、一行の文字数を増やすと版面の幅が1文字分広がり、図の幅を版面の幅に対する比率で指定しているため、図の幅が広くなります。そうしますと、図の高さがその分高くなるためなんですね。

文字数を増やすと一ページに入るテキストが増えるのは確かですが、図が大きくなるため、ページ数が増えるとは予想外でした。

『瞬簡PDF書けまっせ7』製品紹介ページへ

『DITAのすすめ【第3版】 』Kindle版 発売になりました

『DITAのすすめ』は、DITA(Darwin Information Typing Architecture)を導入することによってどんな成果が見込めるかをできる限り簡単に、技術的な説明をなくしてまとめた資料です。

新しいエピソードを追加して、資料を改訂し、第三版としました。

書誌情報
書名:「DITAのすすめ」【第3版】
出版社: アンテナハウスCAS電子出版
発売日:2017年8月
著者:アンテナハウス株式会社
発行形式:プリントオンデマンド版 アマゾンPOD版へ
発行形式:電子版アマゾンKDP(アマゾンへ)
価格(税込):810円
ISBN:978-4-900552-53-1