ウイドウとオーファンって、なかなか深い

欧文組版にウイドウ(widows)とオーファン(orphans)という言葉があります。しかし、有名な欧文組版に関するテキストブックで、ウイドウとオーファンについて調べて見ても意味がなかなか分かりません。

まず、そもそも定義がはっきりしていません。本によって違います。また、回避すべきかどうかの要求度も必ずしも一致していません。

例えば、Chicago Manual of Style (15th edition)では:

A page should not begin with the last line of a paragraph unless it is full measure, and should not end with the first line of a new paragraph. … (A very short line at the top of a page is known as a “widow”, a single word or part of a word at the end of a paragraph is an “orphan. “) (3.11 p, 94)

このChicago manualのorphanの定義は間違いのような気がします。そもそも段落の最後にある単語をorphanというならすべての段落にorphanがあることになり、無意味な定義に帰結するんだけど。

New Oxford Style Manual (2012)では:

The last line of a paragraph should not fall at the top of a new page or column: this is known as a widow. An orhpan―the first line of a paragraph that falls at the bottom of a page or culumn―is undesireble, though it is now tolerated in most bookwork.(2.5.2 p.46)

Hurts ruleは、New Oxford Style Manualと同じ内容ですが、こちらは比較的明確な定義です。但し、行の長さについては特に説明がありません。

The elements of typographic style (Robert Bringhursh, V4.2)では:

2.4.8 Never begin a page with the last line of a multi-line paragraph.

Isolated lines created when paragraphs begin on the last line of a page are known as orphans. … they need not trouble the typographer. The stub-ends left when paragraphs end on the first line of a page are called widows. It is the custom to give them one additional line for company. (pp. 43-44)

そもそもstub-endってなんだろう? stub-endなどというおそらくwidowよりも意味不明な言葉を定義文の中に持ち込むのは間違っていませんかねえ。

まず、widowはページ区切りで発生するものをいうか、段の区切りで発生するものを含めるかの相違があります。さらに、本によっては行の区切りでwidowが発生するという文章もあります。

A widow (the term used for a single word ending a paragraph, that is, on a line of its own) …(Finer points in the spacing and arrangement of type, Geoffrey Dowding, Revised Edition Hartley & Marks, 1995 ISBN: 0-88179-119-9)

欧文組版ではwidowについては、日本語組版よりもかなり嫌われる存在のようですが、そもそも定義があまりはっきりしていないのは困りますね。

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デジタル時代のレイアウトは、ユーザーの目に見えない神プロセス

『印刷用語ハンドブック』(帆風出版プロジェクト編、印刷学会出版部発行、2007年5月第2版)の3-3-5 レイアウトには、つぎのようにあります。

整理した原稿をまとめ組み立てる設計図で,文字,図,表,写真などの配置,大きさ,色など次工程への指示書となるものを指定することをレイアウト,または割付(わりつけ)といい,主にデザイナーの仕事である。(p. 72)

最近、ある案件で営業担当者からの相談がありました。お客さんはPDFにテキストボックス注釈をつけたいらしいのです。元のデータはデータベース(DB)に入っているらしいのにどうやってPDFがつくられるのか、営業担当者からお客さんに問い合わせしてもピンとくる返答が得られない、とのことです。

DBから新規にPDFを作り、その際に同時にテキストボックス注釈をつけるのであれば、弊社の製品では「AH Formatter」が最適です。AH Formatterでは、PDFへテキストボックス注釈を付けることができます。

AH Formatter
PDF出力における注釈

また、PDFが既にできているのであれば、弊社の製品では「PDF Tool API」で、PDFにテキストボックス注釈をつけられます。

PDF Tool API

ですので、PDFにテキスト注釈を付けるとして、それが:
①新しく作るPDFに対してなのか
②既存PDFに対してなのか
で弊社から提案するべき製品が異なります。

PDFにテキスト注釈をつける、という要件だけでなく、もう少し詳しい情報が必要です。

お客さんに面談させていただき、そのあたりを確認しました。そうしましたところ、どうやら、ご担当の方は、DBに入力すればPDFができると想定していたようです。

私たちのような組版ソフトのベンダーの担当者は、DBからPDFを作るにはレイアウト指定が必要、ということを常識として知っているわけです。しかし、普段、できあがったDBやWebを使っている立場から見ますと、フォームでデータを入力すれば自動的にPDFがでてくるように見えるわけです。

最初に紹介したアナログ印刷では、デザイナーという職種が担うレイアウト工程という役割分担があります。レイアウトが目に見える工程です。

それに対して、DBに入っているようなデジタルのデータからPDFを作るというデジタルな出版処理では、レイアウトという工程が利用者の目に見えなくなっています。

現代のデジタルパブリッシングにおいては、レイアウトはXSL-FOやCSSというレイアウト指定言語を使う開発者と自動組版ソフトが水面下で担うわけです。

ユーザーから見ますと、レイアウトは神プロセスです。

今週末 いよいよ技術書典4開催!

今週の日曜日(4月20日)はいよいよ技術書典4です。さあ! 技術書典の準備をしよう。

技術書典4
サークル詳細 | アンテナハウスCAS電子出版

初回の技術書典は好天でしたが、第2回・第3回は大雨で、技術書典といえば雨という記憶が残っています。天気予報では日曜日は晴れのようです。

主な出品書籍

PDF CookBook 『PDF CookBook』は、PDFを企業向けのシステムで編集したり、加工したりする方法を紹介する、いわば、PDFをメイン素材とする料理本です。
タグ付きPDF 仕組と制作方法解説 タグ付きPDFとは、内部に文書構造を埋め込んだPDFのことです。PDFをコンピュータで読み上げたり、PDF内のデータをオフィスアプリやWebページなどに再利用したりするときに有効です。
PDFインフラストラクチャ解説 第1.1版 PDFについての解説と最新情報を網羅。PDFの基本的な知識から専門的な情報まで一通り述べています。
MathML数式組版入門Ver1.1 数式記述言語MathMLを使って数式組版を行うためのガイドです。これからMathMLを学習する方も、Web上のサンプルをコピー&ペーストしてなんとなく使っていた方も、この一冊でMathMLの基本がよく分かる構成になっています。
XSL-FOの基礎【第2版】 XSL-FO(Extensible Stylesheet Language)は、XML を印刷するためのレイアウト指定用標準言語の一つです。本書では主として XSL-FOプロセサを利用する人を想定し、XSL-FO 仕様の要点を図やサンプルを使って解説しました。

アンテナハウス PDF/XML関連技術書POD版直販
アンテナハウス書籍・総合目録 プリントオンデマンド出版と電子出版

41項目のPDF料理を紹介する『PDF CookBook』4月発行! 技術書典4 でも販売します

CAS電子出版より『PDF CookBook』を4月発売します。

PDFは、紙に印刷する情報を表現する電子ファイルで、デジタル時代の紙にあたります。現在、企業で使う文書を中心に紙からPDFへの転換が進んでおり、これからはPDFを紙のように手軽に簡単に編集・加工したいというニーズがますます大きくなるでしょう。『PDF CookBook』はPDFを編集・加工する方法を紹介する、いわば、PDFをメイン素材とする料理本です。

現在、さまざまなアプリケーションから大量にPDFが生み出されて流通しています。例えば、Microsoft Office には10年ほど前からPDF形式保存機能があり、また、Windows10 にはPDF出力ドライバーが標準で付くようになりました。本書の著者であるアンテナハウスからもマニュアルの原稿などを高度なレイアウトで自動組版してPDFにするソフト[1]や、廉価なPDF作成ソフト[2]も提供しています。また、主要なブラウザはPDFを表示する機能を内蔵しています。このように、この10年でPDFを作成・表示する環境は著しく進化・充実しています。PDFはWebと並んで身近になっているといえます。

本書では企業向けシステムの企画・営業担当者から開発者まで幅広い層を想定読者としています。初心者にもPDFの活用法をご理解いただけるよう、最初に図版でPDF料理のイメージを表すようにしました。PDFを調理する包丁としては、アンテナハウスのPDF編集・加工ライブラリ「PDF Tool API V5」[3]を前提としています。それぞれの課題に対して、実際にPDFをさまざまに調理するJavaプログラムのサンプルを紹介しています。また、プログラムを実際に使ってPDFを加工する実例も示しました。本書で紹介しているプログラムは、別途、Webページから配布しています。

なお、本書ではISO 32000-1:2008で作成できるPDFの機能のうち、「PDF Tool API V5」で使用できる範囲に限って説明しています。PDFの仕様で定められている機能のすべてを網羅している訳ではありません。あらかじめご了承ください。

目次
はじめに
第1章 PDF 文書のページ
1.1 ページ編集
1.1.1 総ページ数の取得
1.1.2 PDF 文書の結合
1.1.3 ページの抽出
1.1.4 ページの削除
1.1.5 PDF 文書の分割
1.1.6 白紙ページの挿入
1.1.7 ページの移動
1.2 ページサイズ、方向および余白
1.2.1 ページ境界値の取得
1.2.2 ページ境界値の設定
1.2.3 ページ周囲の余白を断裁
1.2.4 ページ周囲に余白を追加
1.2.5 ページを上下左右に分割
1.2.6 ページの拡大・縮小
1.2.7 用紙の向きを揃える
第2章 PDF 文書の本文描画
2.1 テキスト描画
2.1.1 本文テキストの追加
2.1.2 フォントの設定
2.1.3 文字の色指定
2.1.4 文字の輪郭線の色
2.1.5 描画テキストの不透明度
2.1.6 文字列の回転出力
2.1.7 縦書き文字列描画
2.1.8 帳票へ文字記入
2.2 画像描画
2.2.1 ページ上に画像を描画
2.2.2 画像の拡大・縮小描画
2.2.3 解像度(dpi)の設定
2.2.4 印鑑画像を捺印
2.2.5 QR コードを配置
2.2.6 透明度の設定
2.2.7 マスク処理:ステンシルマスク
2.2.8 マスク処理:カラーキーマスク
2.2.9 マスク処理:明示マスク
2.2.10 マスク処理:ソフトマスク
2.3 PDF ページを描画
2.3.1 PDF のページを貼り付け
2.3.2 ページ割り付け
2.3.3 PDF 文書として用意した印鑑を捺印
2.3.4 QR コード(PDF)を配置
2.4 図形描画
2.4.1 パスで直線の描画
2.4.2 パスで矩形の描画
2.4.3 パスで角丸矩形の描画
2.4.4 パスで楕円/円の描画
2.4.5 本文描画の重なり
索引

各項でPDFの料理法を取り挙げて、そのプログラム例、使用例を示しています。例えば、1.2.3 ページ周囲の余白を断裁の項は次のようになっています。


出版社: アンテナハウスCAS電子出版
発売日:2018年4月
著者:アンテナハウス株式会社
販売形式:プリントオンデマンド版
サイズ:B5判 横組み
ページ数:124ページ
価格(税込):1,728円
ISBN:978-4-900552-60-9
販売店:アマゾン(POD版)(4月6日発売)、その他Web書店で発売予定

アンテナハウスにご来社いただいた方に超格安で販売しております:ご案内ページ

販売形式:PDF版(DRMなし)
ページ数:122ページ
価格(税込み):864円
販売店:アンテナハウス・オンラインショップ(PDFのダウンロード)

本書は、4月22日開催の技術書典4でも販売いたします。
技術書典4サークル情報☞アンテナハウスCAS電子出版

[1]マニュアルの原稿などを高度なレイアウトで自動組版してPDFにするソフト
[2]廉価なPDF作成ソフト
[3]PDF Tool API V5

PDFのページの境界の意味、境界の再設定で余白を増やす

以前に、PDFの余白について次のような質問をいただいていました。

「基幹系システムが自動生成するPDFの帳票の左余白が不足しているため、生成されたPDF内の文書を自動的にたとえば右にシフトするなど、余白変更をバッチ処理的に行うことができる製品はありますか」

アンテナハウス・システム製品ナビゲータ 3. PDFデータ利用・PDFの編集

この質問に対する回答は、「いまの製品ではできません。開発課題とさせていただきます。」となっています(2018/3/23現在)。

しかし、現在作成している『PDFクックブック』(仮称)という本のサンプルをいろいろ作っていながら、「あ!できるじゃん」と思い当たりました。

PDF Tool API V5には、PDFの境界を設定する機能があります。

・setMediaBox メディアボックスを設定する
・setCropBox クロップボックスを設定する

メディアボックスとはPDF を印刷する媒体の物理的な境界です。最も外側の領域であり、内側にできあがりの判型の周囲にとられる裁ち落とし領域やトンボなども含みます。PDFの仕様としてメディアボックスの外側にあるオブジェクトは無視されます。

クロップボックスとは、出力媒体の上でPDF の内容を表示するユーザー空間の矩形領域を定義します。物理的な媒体とは対応付けられていません。デフォルト値はMediaBoxです。

PDFの座標系はx軸、y軸とも無限の長さを持っていて、原点 (0,0)の位置をどこに置いても構いません。回転していないPDFでは、メディアボックスやクロップボックスは左下角(x0,y0)と右上角(x1,y1)の座標により[x0 y0 x1 y1]と表現します。

メディアボックス・クロップボックスを左(x軸)にaだけシフトするには、次のように座標値を変更します。
[x0-a y0 x1-a y1]

『PDFクックブック』に掲載予定のサンプルプログラムで実際に試して見ます。
次のように設定します。


※このサンプルプログラムは一度に1つの境界値しか変更できません。サンプルなので不便ですが。

そうしますと変更前のPDFの本分領域:

が、変更後のPDFの本分領域:

となります。PDF Tool API V5でできてしまうんですね。

『PDFクックブック』初版は、4月22日開催の技術書典4にて販売する予定です。しばらくお待ちください。

本書はもちろんCAS-UBで制作しています。

ご参考:PDF Tool API V5

UBテキストの使用例 ― 記事の構成を変更する

弊社では来週26日(月)よりAntenna House PDF Driver V7.5をリリースする予定です[1]。この利用ガイドは、Microsoft Wordで原稿を編集して、Web版はCAS-UBで作ります。

原稿のWordファイルをCAS-UBにインポートしたところ、記事ファイルが次のような構成になってしまいました。

このような記事のタイトルだけのファイルがいくつもできています。これはWordのインポートの時、見出し(スタイル)で記事を分割しているためなのですが、このままWebページにしますと次のようになります。

見出しだけのHTMLファイルができてしまうんですね。こうした見出しだけのHTMLファイルが沢山あると、Webの内容を前から順番にナビゲーションするときなどにクリック回数が増えることになります。こうした構成はあまり使い勝手が良くないのではないでしょうか。

このように分断されてしまった記事を一つに繫げるとき、昨年12月に追加したUBテキスト機能[2], [3]を使うと便利です。

まず、出版物の全体(または記事の構成を変更したい箇所)をUBテキストとして外部のテキストエディタにペーストします(下図左)。次に記事のタイトル部分を取り出して、前の記事の見出しにします(下図右)。

そして、編集後のUBテキストファイルをCAS-UBにアップロードします。

これにより次のように記事が合併できます。

編集後にWebページを生成すると次のようにタイトルだけのHTMLファイルはなくなります。

タイトルだけのHTMLファイルを無くす方が、Webのナビゲーションがし易いと思います。ぜひ、一度お試しください。

[1] PDF出力を行うGDI型仮想プリンタードライバー『Antenna House PDF Driver V7.5』 リリースのお知らせ
[2] CAS-UBで編集中の出版物をダウンロードし、テキストエディタで編集し、元に戻す
[3] CAS-UBで編集中の出版物をダウンロードし、テキストエディタで編集し、元に戻す(2)UBテキスト

CAS-UB:章見出しのPDF用CSSレイアウトカスタマイズ

CAS-UBでは、出版物の編集作業ではレイアウトのことはあまり考える必要がありません。

レイアウトはPDF/EPUB/Webページを生成するときレイアウト設定のボタンで指定します。各成果物の出力レイアウトは、予めテーマとして用意されているものから選択します。

それだけですと、お気に入りにならないことがありますので、さらにそれをカスタマイズできます。今回はCAS-UBのPDFレイアウトカスタマイズとして「章見出し」のデザインをCSSでカスタマイズする事例を紹介します。

章タイトルをCSSでデザインする

PDFのレイアウトをカスタマイズするには、専用のCSS「styleset-pdf.css」ファイルが必要です。先ずは空っぽのCSSファイルを作成しましょう[1]

章見出しのつくり

章見出しのレイアウトを変更するには、章見出しがどのようなレイアウト構成を持っているかを事前に把握しておく必要があります。

下の図を見ながら確認しましょう。

CAS-UBの記事編集画面の上部には、「タイトル」欄と、その横に「記事の種類」リストが並んでいます。

記事の種類が「本文:章」となっているとき、「タイトル」欄に挿入されているテキストがPDF出力したとき、「章見出し」になります。

次にCSSの構成を見ていきます。

EPUBに限らずPDF出力でも、「章」と設定されたタイトルには、デフォルトで「章番号」が付与されます(CAS-UB 生成画面より、PDFの「レイアウト設定」画面で変更が可能)。章番号を見出しに出す場合、これもCSSでカスタマイズすることができます。

PDF出力の場合のCSS属性は下記のとおりです。

項目 クラス属性 分類
章タイトル s-title-level1 ブロック
章番号 s-title-level1-number インライン
章タイトル・テキスト s-title-level1-text インライン

単純なものならば、この3つのクラス属性についてCSSを指定するだけで、見映えのする章見出しをデザインできます。

レイアウト設定例

章タイトル-縦組扉中央 章番号:黒地白抜き、章タイトル:白地黒抜き

章見出しのPDFレイアウトを予めCAS-UBの生成画面より、PDF:レイアウト詳細設定で設定しておきます。

  • 見出し番号レベル:1:章のみ(0:番号なし以外を選択)
  • 章扉の作り方:章扉を作り、その裏のページから節
  • 章扉の文字組方向:縦組
  • 章扉のタイトルの行進行方向の:中央
CSSコード
.s-title-level1{
font-weight: bold;
}
.s-title-level1-number{
padding:0.8em 0.8em 0 0.8em;
background-color:black;
border:1px solid black;
color:white;
}
.s-title-level1-text{
padding:0.8em;
border:1px solid black;
}

章タイトル-縦組扉なし、ライン

PDF:レイアウト詳細設定

  • 見出し番号レベル:1:章のみ(0:番号なし以外を選択)
  • 章扉の作り方:章は作らず、章は改ページで始まる
  • 章(見出しレベル1)>位置 レベル1:行頭寄せ
CSSコード
.s-title-level1{
font-weight: bold;
margin-top:-0.25em;
padding-top: 0.75em;
border-top:2px solid black;
border-right: 2px solid black;
padding-right:3px;
}
.s-title-level1-number{
background-color:black;
color:white;
}
.s-title-level1-text{
margin-top:1em;
}

PDF出力はEPUBと異なり、ユーザーが任意のレイアウトプロパティを設定することはできません。できることが限られていますが、ある程度のデザイン力はありますので是非この機能を使ってみてください。

PDF出力用のCSS設定については、CAS-UBサイトの「サポート&ガイド一覧」より、CAS-UB PDF生成のためのガイド「第6章 見出しと本文にメリハリを付ける」をご参照ください。

CAS-UBサポート&ガイド一覧

[1] PDFのレイアウトカスタマイズ用のスタイルシートファイルはCSS(Cascading Style Sheets)の書き方を採用していますが、CSSそのものではなく、使えるプロパティの名前や値はCSSとは若干違いますのでご注意ください。

MathMLの未来を考える―(2)『MathML数式組版入門』の大学図書館への寄贈活動について

前回の「MathMLの未来を考える―(1)現状の整理」の続きです。

Webなどで数式を扱う方法として、MathMLが標準化されてからかなりの年月が経過しています。しかし、MathMLはいまひとつポピュラーになっていないという印象があります。一方で、前回のまとめでも書きましたが、たとえば、Microsoft Edgeのプロジェクトでのアンケートではアクセシビリティの観点でMathMLへの熱烈なリクエストがあります。

前回のブログ以後、いろいろ考えた末、MathMLの普及・啓蒙活動をもっと積極的に行うべきという結論に達しました。ちょうど都合の良いことに、弊社では、道廣氏の執筆による『MathML数式組版入門』を出版しております。

そこで、普及・啓蒙の第1弾として、数式を頻繁に使うであろう学生や研究者が集まる大学図書館に『MathML数式組版入門』を寄贈したらどうかと考えるに至りました。しかし、寄贈しても受け入れていただけない可能性もあります。そこで、昨年末に予備調査として、15の大学図書館に問い合わせをしました。

問い合わせ文
—–
この度、貴図書館へ図書を寄贈したいと考えております。
寄贈の受入れに関してお教えいただきたくメールいたしました。

図書は以下のとおりです。
MathML 数式組版入門

本書はコンピュータ上で数式などの数学的記述を表現するためのMathML(マスエムエル)というマークアップ言語に関する説明、扱っていただくための入門を目的に執筆されたものとなります。

内容面で、貴図書館の受入れ基準に合致いたしますでしょうか。

本書は電子媒体(PDF)にて全文を公開しておりますので、次のアドレスより内容をご確認いただけます。
http://www.antenna.co.jp/AHF/ahf_publication/MathML/1.1/mathml-guide.pdf

また、本書は電子媒体(PDF)と紙媒体も用意しています。
寄贈させていただくにあたり電子媒体(PDF)、紙媒体どちらが望ましいかもお教えいただけますと幸いに存じます。
—-

1月17日現在で、回答は次のようになっています。

分類 図書館数 備考
受け入れる 6 すべて紙を希望
受け入れない 4 受け入れない理由:全文をWebで公開している図書は受け入れない(2)、寄贈書の受け入れを行っていない(2)
未回答 5

全体で見ますと4割の大学図書館で受け入れてもらえる、との結果となりました。そこで、本書を200冊ほど印刷して、受け入れていただける大学図書館を探したうえで寄贈する、という活動を開始することとなりました。

とりあえず、本日、上記6図書館に発送致しました。

もし、寄贈をご希望の図書館がございましたら、cas-info@antenna.co.jpまでご連絡を頂けると幸いです。
なにとぞ、よろしくお願い致します。

CAS-UBで編集中の出版物をダウンロードし、テキストエディタで編集し、元に戻す(2)UBテキスト

(前回)
今回はUBテキストについて解説します。

UBテキストは、CAS-UBの一つの出版物全体を表すテキスト形式です。UBテキストを理解するには、最初にCAS-UBの出版物の構成方法を理解する必要があります。

次の図は、例として『投資信託による資産運用のイロハ』という書名の出版物を対象に、CAS-UBの編集画面の記事一覧を示したものです。

CAS-UBの出版物は複数の記事から構成しており、この出版物は7つのファイルから構成されています。記事一覧では各記事に1~7の番号が付いていますが、番号は仮に付けているものです。

記事一覧には各記事のタイトル、ファイル名、記事の種類を表示しています。

タイトルは記事単位で見たときの最上位の見出しになります。例えば、記事の種類が「章」のときタイトルは章見出しに相当します。ファイル名はサーバー側で記事を管理するときの名前です。出版物の中ではユニークでなければなりません。
記事の種類は、出版物の中での記事の位置付け/役割を表します。どのような記事の種類があるかは、ユーザーガイドの「4–1 記事の種類一覧」を参照してください。

ユーザーガイドの「4–1 記事の種類一覧」

この出版物のUBテキストは次のようなテキストファイルです。ダウンロードしたファイルの一部のみ示しています。

+ updated: 2017-08-01T05:36:46+0900
+ ahax$kind: article
+ author:  
+ title: 『投資信託による資産運用のイロハ』
+ name: publ
+ ahax$entryClass: book3

++++++++
+ updated: 2017-07-25T05:47:43+0900
+ ahax$kind: article
+ name: i01-0001
+ ahax$parent: publ
+ ahax$entryClass: body-title

.

.

.

.

.

:center 『投資信託による資産運用のイロハ』

:center 毎月分配型を中心に

++++++++
+ updated: 2017-07-24T11:07:11+0900
+ ahax$kind: article
+ title: はじめに
+ name: i01-0002
+ ahax$parent: publ
+ ahax$entryClass: preface

どんなひとでも普通に生活していくには、…
(省略)
…

++++++++
+ updated: 2017-07-19T07:43:57+0900
+ ahax$kind: article
+ title: 投資信託とは
+ name: i01-0003
+ ahax$parent: publ
+ ahax$entryClass: chapter

投資信託(ファンドとも呼ばれます)は、…
(省略)
…

++++++++
+ updated: 2017-07-25T09:31:13+0900
+ ahax$kind: article
+ title: 基本知識
+ name: i01-0004
+ ahax$parent: publ
+ ahax$entryClass: chapter

本章では投資信託のリターン…
(省略)
…

++++++++
+ updated: 2017-07-24T08:17:43+0900
+ ahax$kind: article
+ title: 最後に
+ name: 201707240759
+ ahax$parent: publ
+ ahax$entryClass: postface

Webなどのニュースやブログを見ますと、…
(省略)
…

:end 著者

8個の‘+’の並んだ行と、それに続く‘+’で開始する行が記事の先頭(記事のヘッダー)です。

‘+ title’に記事のタイトル、‘+ name’に記事のファイル名、‘+ ahax$entryClass’に記事の種類(記事クラス名)が設定されます。

UBテキストのファイル形式についての説明は、ユーザーガイドの「5–2 UBテキスト」の項をご参照ください。

ユーザーガイドの「5–2 UBテキスト」

(続く)

CAS-UBで編集中の出版物をダウンロードし、テキストエディタで編集し、元に戻す

先日のバージョンアップで追加した二つ目の新機能を紹介します。

CAS-UB V5からクラウドで編集中の出版物を外部に取り出し、使い慣れたテキストエディタで編集して、元に戻せるようになりました。

このテキスト形式はUBテキストという名前です。UBテキストを取り出したり元に戻したりする画面は、編集画面の「ダウンロード」をクリックして表示します。

「ダウンロード」をクリックすると次の画面になります。この画面でUBテキストを取り出したり、戻したりします。

UBテキストとはCAS-UBの出版物全体を表現できるテキスト形式です。
UBテキストZIP形式を使うと、画像ファイルも一緒に入出力できます。

UBテキストでできること
1.出版物の取り出しと戻し
・ダウンロードで保存すると出版物全体を取り出します。
・テキストエディタで出版物全体を編集してアップロードで元に戻すことができます。

2.一部の記事だけの更新
・出版物全体から、一部の記事だけを切り取って編集して戻すことができます。
・記事をテキストエディタで、新しく書いて既存の出版物に追加することもできます。

3.全部の記事をテキストエディタで書く
・UBテキストをゼロからテキストエディタで作成することもできます。

上記の1.のような使い方ではUBテキストについて詳しい知識は必要ないでしょう。しかし、2.、3.のような使い方をするには、CAS-UBの出版物の記事とUBテキストの構造について詳しく知っていることが前提になります。

次回は、UBテキストについて少し詳しく説明します。

CAS-UB V5のプレゼン資料:デジタル出版物制作Webサービス CAS-UB V5による シングルソースパブリッシング
関連記事:CAS-UB V5にアップグレードしました。レスポンシブなWebページ生成や、UBテキスト機能の公開などが目玉です。