CAS-UBにおける図版の配置


CAS-UBの第2作「魔性のプレゼンテーション」もそろそろ大詰めです。それでいつも最終的に手間がかかるのが図版です。図版の取り扱いは、テキストよりも難しいのではないかとさえも思います。

PDFを作成するときに注意すべきなのは図版のために大きな空白ができるのを避けることです。この空白は或るページに図版が入らないために図版の前で改ページが起きることによってできるものですが、この空きができないようにするには図版と文字の位置関係を変更することが必要です。

通常はDTPオペレータがこの操作を行ないます。コンピュータによる自動組版では、いままで図版と文字の位置を自動的に変更することができなかったのですが、最新のAH Formatterでは図版を最適配置する機能をもたせることで徐々に解決に向かっています。

さて、今回制作するPDFは新書版です。各ページで図版をいつも上に配置するようにしました。そうしますと組版結果は次のようになります。
1. 見開きに一つの図

2. 見開きに二つの図

3.図を1ページに2枚入れた例

CAS-UBで上の1, 2は自動最適配置です。3は二つの図を1ページに入れるように明示的に指示します。このマークアップは次のようになります。

[[[:fullpg:fig =統一感による信頼と意外性による魅力
{{touitsukan_ni_yoru_sinrai-433px-200dpi-20111114.png | touitsukan_ni_yoru_sinrai-433px-200dpi-20111114.png}}
\\
\\

{{touitsukan_ni_yoru_sinrai-433px-200dpi-20111114.png | touitsukan_ni_yoru_sinrai-433px-200dpi-20111114.png}}
]]]

[[[…]]]は、図版を囲むブロックです。
:fullpg はこの図版ブロックを1ページに配置することを指示します。
:fig はこのブロックが図版であることを指示します。
=以下はキャプションを示します。
{{ | }} イメージのファイル名と代替テキスト
\\ 強制改行です(2つの図の間の空きを広げるため)

今回のPDF制作には、この程度で大よそOKです。もう少し複雑になるといろいろ考えないといけないかもしれません。

EPUBはまだ緻密なレイアウトができないので、その分PDFより話が簡単です。

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