縦組みにおける英数字正立論7―縦組みにおける英数字の扱いまとめ


日本語の縦組みの中で英数字がどのように表記されるかの実態についてはさらに詳しい調査が必要です。しかし、とりあえず簡単に整理しますと次のようになります。

ラテンアルファベット

縦組みの書籍や新聞・一般向け雑誌では外国の地名や人名等を原文のままアルファベット表記する例は比較的少なく、カタカナで表します。ラテンアルファベットを使うのはAさんやA型のように1文字の記号として使うか、頭文字を連ねるケースが多く、文字の方向は正立が多いと言えます。

但し、英文をそのまま引用する場合、あるいは、著書を紹介するときの著者名、原著名などで英語をそのまま縦組みの行中に含める場合は、文字列単位で右に90度回転して行に収めます。新聞表記の例では、計測単位などに小文字を使いかつ桁数が多い(3文字以上)は横倒しが見られます。

アラビア数字

縦組の書籍では、アラビア数字は次のようなところに出てきます。

  • 目次のページ番号
  • 章番号
  • 箇条書きの項目番号
  • 図表番号
  • 年月日、時間・時刻、金額などの単位付数字

これらはすべて正立で使います。そして2桁の場合はほぼ例外なく縦中横としています。目次などでは3桁の数字も頻繁に現れますが縦中横を使っています。このようにアラビア数字の表記では縦中横の頻度が高いのが特徴です。

なお、翻訳書籍の参考文献一覧(縦組み)でアラビア数字を横倒しで表記している例も確認できますので、アラビア数字は常に正立とは断言できません。

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