縦組みにおける英数字正立論―まとめ


1月11日以来随時ブログで紹介してきましたUTR#50関係の話を「縦組みにおける英数字正立論」として整理しました。

「縦組みにおける英数字正立論1~18」としてストーリー化しましたが、これをCAS-UBでPDFとEPUBにしたバージョンもあります。

こちらからダウンロードしていただくことができます。

http://www.cas-ub.com/project/verticalwriting.epub

http://www.cas-ub.com/project/verticalwriting.pdf

「英数字正立論」を思いついたのはUTR#50(ドラフト)を読んで「これではだめだ。」と感じたからなのです。では、なぜ、そう感じたかと言いますとCAS-UBを開発する過程で、全角文字と半角文字を使い分けて縦組みのときの正立・横倒しを区別するという現状のやり方にいろいろと壁を感じていて解決策を模索していたことが背景にあります。UTR#50(ドラフト)は、解決どころかさらに壁を厚くしてしまうものと見えてしまったのです。

「英数字正立」をデフォルトにすべきという話を、W3CのCSSメーリング・リストに投稿したところ、ある日本人エディターから「日本でそんなことをいう人は他にはいない」と宣告されました。

CAS-UBは、コンテンツを出版形式とは完全に切り離したかたちで制作して、PDFもEPUBも自在に生成します。さらには、横組み・縦組みも自在に切り替えできます。おそらく、このようなことのできる出版コンテンツ制作サービスは世界に唯一と思います。

従って、CAS-UBの開発過程で生まれたアイデアが、「日本でそんなことをいう人は他にいない」と批評されるのは自然です。言ってみれば、独創性についてのお墨付きのようなものです:-)

「英数字正立」で問題点が解決できるかどうかは、もう少し検討を要するとは思いますが、どうやら、縦組みでは英数字を横に寝かせるのをデフォルトとするよりも、正立をデフォルトにするほうが、問題をスムースに解決できそうに感じています。

縦組みにおける英数字正立論―まとめ” への1件のコメント

  1. いままでは、日本語を縦書きするとき、英数字は全角文字と半角文字の2種類の文字コードを使い分けることで文字を立てるか寝かせるかを決めていたのです。しかし、もし、全角文字と半角文字を使い分けしないということになると、立てるか寝かせるかを別の方法で決定する必要がでてきます。

    XHTML+CSSを使うときはXHTMLをマークアップすれば良いのですが、プレーンテキストではそうはいきません。そこで、私の「英数字正立論」では、方向制御コードを導入することを考えています。正立を基本としておき、横倒しする区間の開始に(SY)コード、区間の終了で(EY)コードをおきます。SY~EYの範囲はすべての文字を右に90度回転させた状態にしてしまうという方式です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA値として計算に合う値を入力してください。 *