「EPUB作成ソフト試用レポート」の評価でCAS-UBに5つ星(最高点)がつきました


先日、「EPUBによる電子出版ソリューション調査報告書2012」(藤原 隆弘著、OnDeck編集部編)が発行されました。

○本誌の紹介と販売はインプレスR&D社のサイトにあります。
インターネットメディア総合研究所
http://r.impressrd.jp/iil/EPUB_solution2012/

この調査報告書は定価60,900円(税込) 本体価格:58,000円と高額出版物なので目にした人は少ないかもしれません。調査報告書ではEPUB3の要になるEPUBリーダ(25種類)について実際に表示させて評価したところでは、「各ビューアメーカとも開発途上であり、合格レベルの製品はないと言っても過言ではない」という厳しい評価となっています。

この追補版として、「EPUB作成ソフト試用レポート」が発行されました。
この試用レポートでは、アンテナハウスのCAS-UB、オープンエンドのSmart ePub、Open Office+Writer2ePubの3つの出版サービスを試用評価しています。

評価ポイント基準は0~5つ星までですが、CAS-UBは5つ星(「製品、サービスとしてある一定レベルにあり、EPUBの特徴も活かせ、さらにプロ向けの機能を有して、後工程で修正も不要である」)、つまり、最大限の評価を頂くことができました。(ちなみに、オープンエンドのSmart ePubは3つ星、Open Office + Writer2ePubは2つ星です。)

InDesignのEPUB出力の評価は掲載されていませんが、これはソフトウェアの性格から考えて4点にしかなりえだろうと思います。InDesignはDTPソフトでありWYSIWYGという命題を背負っているからです。一方において、EPUB(リフロー型)制作では構造編集が必要なのですが、WYSIWYGと構造編集を両立させるのは至難、または完全両立は不可能に近いのです。つまり、WYSIWYG/DTPとしての機能を追及すればするほど構造編集から遠くならざるを得ない面があるためです。紙やPDFがなくなれば、それとともにWYSIWYG/DTPは滅ぶと言うと少々過激かもしれませんが、未来はそれに近いとは言えると思います。

EPUB作成では、ブログでEPUBを作ったり、あるいは、一太郎のEPUB書き出し機能(予定)のように、コンシューマ向けのものが注目を集める傾向があります。しかし、コンシューマ向けの製品では高品質なEPUBを高い生産性で作るのは難しいだろうと思います。

CAS-UBは、ユーザー層をある程度セレクトして、セミプロ・プロフェッショナル向けであり、かつ、入りやすいEPUB制作フローを狙っているという点で、コンシューマ向けとは少し距離を置いています。それにコンシューマ向けは究極的には、いや最初の段階から既に、無料サービスの世界なので制作サービスはビジネスとして成り立たないでしょう。

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「EPUBによる電子出版ビジネスソリューション調査報告書2012 追補版」で5つ星評価のEPUB制作ソリューション

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