縦組みにおける英数字正立論2―縦組みするときの字形の変更


印刷や制作に携わっている人にとっては横組みと縦組みでは扱いを変更しなければならない文字があることは常識に近いと思います。しかし、これから著者自身が電子書籍を制作することになると、著者にもこういう知識が必要となります。

横組み縦組みで共通の文字

日本語の表記に使う文字の中で漢字やひらがな(の多く)は、通常、正方形の枠の中にデザインされており、横組みか縦組みかを意識することなく使うことができます。

縦組みと横組みで方向・形を変える文字

次にあげる文字は、横組みから縦組みに変更するとき、回転させたり、文字の形を変える必要があります。

  • 括弧類は横組みでは正立していますが縦組みでは横になります。この場合は、時計回りに90度回転することになります。
  • 句読点の場合は、ひとつの文字を囲む矩形の中で、横組みでは左下におきますが、縦組みでは右上におきます。この位置関係の変更は回転では実現できませんので、文字の形を別のものに替える必要があります。
  • 「~」は縦組みでは字の形が変わります。また、「っ」のような小書きの文字は横組み用では矩形の中央ですが、縦組み用では矩形の右側になります。
  • 前後の文字の関係を示すような記号類や方向性をもつ記号類は縦組みでは時計回りに90度回転させる必要があります。

上のような文字は縦組みで変更する必要はありますが方向は一意に決定することができます。方向が曖昧になりそうな記号についても、一定の約束を予め取り決めておくことができます。

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