Android版KoboにEPUBサイドロードするにはインポートで。しかし、ファイル管理ができないのは残念。 ファイルの削除できました。

Android版のKoboアプリは、日本語EPUBの表示精度という面ではかなりよくできています。しかし、アプリの目的がKoboで購入したEPUBを表示するという点を重点としているため、サードパーティの作成したEPUBを表示するのは面倒です。また、残念ながらKoboに読み込んだEPUBファイルの管理はできないようです[1]

1.EPUBをインポートする準備―Koboにログインする必要がある

KoboアプリはGoogle Playストアから無料で配布されていますのでインストールすることは簡単にできます。しかし、Koboアプリをインストールしただけでは、外部のEPUBを読んで表示することはできません。前準備としてKoboにアカウントを登録して、ログインする必要があります(アカウントの作り方は省略)。

(1)インストール直後メニュー(図1)
(2)Koboにログインするとインポートメニューが表示されるようになります(図2)

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図1 インストール直後のメニュー(ログイン)

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図2 ログインすると「本のインポート」のメニューが表示される

2.Dropboxからエクスポートする

次にDropboxにあるEPUBファイルをKoboで読む方法を説明します。

まず、最初にDropboxのEPUBをファイルをAndroidのDownloadフォルダーに保存します。

Dropboxでファイルを選択して、「エクスポート」を選択します。すると図3のメニューが表示されますので、ここで「SDカードに保存」を選択すると、選択したEPUBファイルがDownloadフォルダーに保存されます。

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図3 ファイルをエクスポート

Nexus5はSDカードに対応していません。実際には、EPUBファイルは本体の/strage/emulated/0/Download/ フォルダに保存されます。

3.KoboアプリにEPUBをインポートする

次にKoboアプリでEPUBを読む方法を説明します。

(1)Koboアプリの「ホーム」画面で、上右端のメニューを表示し、「本のインポート」を選択します。(図2)
(2)「本のインポート」を選択すると、「メモリカード内を検索し・・・」というパネルが表示されますので「スタート」を選択します。(図4)
(3)Nexusではメモリカードはありません。Downloadホルダーと内部メモリーのEPUBを検索してリストします<sup>[2]</sup>。(図5)
(4)インポートするファイルを選択して実行します。この一覧でグレーのEPUBはインポート済みのものなので、選択できません。
(5)「本の削除」というパネルが表示されます(図6)。このパネルは紛らわしいですが「はい」を選択してもDownloadフォルダーからは削除されません[3]
(6)インポートが開始されます。(図7)

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図4 本のインポートを選択すると・・・

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図5 内部メモリのEPUBを検索してリスト

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図6 本の削除

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図7 インポートの実行

インポートが完了すると、Koboアプリのホーム画面にインポートしたEPUBの表紙が表示されます。表紙を選択してEPUBを開いて読むことができます。

Koboアプリには、こうしてインポートしたEPUBを削除するメニューがありません。このためEPUBを少しずつ修正して表示確認テストをするなどの用途には少しばかり不便です。

★本の削除(3/17追加)
KoboアプリにインポートしたEPUBファイルをひとつだけ削除するには、次のようにします。

  1. EPUBを開いて「目次」を表示して、画面の右上のボタンにタッチします。
  2. 「本の削除」メニューが出ますので、このメニューを実行すると削除できます。

Screenshot_2014-03-17-10-42-03

【注】
[1] KoboアプリにインポートしたEPUBファイルを、一つだけ選択して削除する操作はできません。どうしても削除するには、「設定」→「その他設定」で「ローカルデータを削除」を選択します。しかし、ローカルデータを削除すると、インポートしたすべてのEPUBファイルが消えてしまいますので、再度、最初からインポートし直しとなります。 2014/3/17 訂正

[2] メモリーカード内のEPUBを検索してリストする際には、DownloadフォルダーのEPUBと、既にインポート済みのEPUBをまとめて表示しています。なお、インポート済みかどうかは、EPUBファイルの内部の識別子(メタデータ)で判定しているようです。このためDownloadフォルダーにある、インポート済みのEPUBと同一の識別子をもつEPUBは、仮にファイル名が異なっていてもグレーになり、選択できません。異なるEPUBファイルとして認識させるにはファイル名を変えるだけではなく、メタデータの識別子を変更する必要があります。CAS-UBでは、識別子は「書誌設定」の版数を変更することで新しくなりますので、修正したEPUBをKoboアプリで読むときは、版数を変更してください。

[3] [2]でメモリ内を検索した時点で、EPUBファイルをDownloadホルダーから、Kobo自身が管理する内部メモリー領域にコピーしているようです。Nexus5では「本を削除」では、内部メモリー領域からの削除のみ行なう動作となっています。

[4] インストール時点では日本語フォントはインストールされていません。Kobo社のWebページから日本語フォントをダウンロードすことができます。

[5] このページの説明は、Koboバージョン 5.2.1184, Android 4.4.2 (Nexus5)での動作に基づいています。Android端末の機種が異なる場合、動作が変わる可能性がありますので、ご注意ください。

「EPUBリーダー比較調査」(暫定版)を公開しました。内容に関してコメントを集めています。

 6月末より調査していましたが、2013年夏の時点における一般ユーザ-向けEPUBリーダーの比較調査の結果がまとまりました。

 とりいそぎ、下記にα版として公開致します。取り上げたEPUBリーダーの選定あるいは評価の結果についてのコメントをいただければと存じます。

■調査レポート

ダウンロード場所URL

「EPUBリーダー比較調査レポート(α版)―汎用EPUBリーダー15種類を対象とする機能比較を中心に―」(α版)

調査レポートは7月31日に完成版として公開しました。その後、8月15日に誤りを修正しています。8月15日版(PDF版、EPUB版)を、上記のURLよりダウンロードしていただくことができます。

■調査の背景

 今後、電子書籍というキーワードの中で、EPUBは間違いなく主流になるフォーマットであり、EPUBの普及次第で電子化の進捗が決まってくる時代になると予測される。EPUBファイルはパッケージ型であり単独で流通する。EPUBファイルを閲読するには自分の機器で使うことができるEPUBリーダー(EPUBビューアということもある)が必須である。EPUBは公開されたフォーマットなので、誰でもリーダーを開発することができ、様々なリーダーが提供されている。

 このように大きな役割を担うのがEPUBリーダーの存在であり、これらのアプリの出来次第でEPUBの普及も決まってくるわけである。EPUB文書の作成スキルの向上と、リーダーの完成度の向上は表裏一体であり、どちらが欠けても、市場は膨らんで行かないものと考えられる。

 EPUBリーダーには、①電子書店がその書店で販売したものを読むために提供している電子書店に専属のものと②一般に配布されるEPUBファイルを読むためのものがある。本調査では、②の一般ユーザーが自分で作成したEPUBを表示・閲覧できるEPUBリーダーを対象としている。