PDF生成の新機能:行のベースライン合わせ 簡単な解説

8月23日定期メンテナンスで公開した新機能「PDF生成時の行のベースライン合わせ」について説明します。

これは、2段組のPDFを出力する場合、横組では左右の段、縦組では上下の段で行の位置を揃えるかどうかを設定するものです。

CAS-UBのPDF生成では、見出し、本文、前付け、後付け毎に「PDFレイアウトの詳細設定」で2段組にするかどうかを指定できます。次は、本文だけを2段組みとする設定例です。

8月23日に新しく追加されたのは、次の設定項目です。行のベースライン合わせを「しない」(既定値)から「する」(新設)に変更できるようになりました。なお、このベースライン合わせは「本文」が対象です。

次に簡単な例を示します。左がベースライン合わせを「しない」、右がベースライン合わせを「する」に設定しています。ベースライン合わせをしない場合、上段の図の後で行の位置が下の段とずれています。ベースライン合わせをすると行の位置が下の段と揃うようになります。

このように図版や見出しなどによる行のずれを補正できます。

出版物のページには図、表、大見出し、中見出し、小見出し、箇条書き、整形済み、コラムなどの様々なオブジェクトがあります。これをグリッドに揃えるにはスタイルシートでどのオブジェクトを対象にするかを細かく調整する必要があります。現在のレイアウト設定では、本文の中でも、整形済み(pre)、複数行の見出し、箇条書きなどは調整していません。

なお、ベースライン合わせは、AH Formatterの行グリッド機能(行グリッド axf:baseline-grid / CSS -ah-baseline-grid )を使っています。

AH FormatterのXSL/CSS拡張のページ(オンラインマニュアル)

10月8日(月)「アンテナハウスCAS電子出版」は、『技術書典5』に出典します。

来月10月8日にTechBooster/達人出版会の主催による『技術書典5』が、池袋サンシャインシティの展示ホールD(文化会館ビル2F)で開催されます。

2018年10月8日(祝・月)に技術書典5を開催します!

一般参加者向け正式サイトは9月10日オープンです。

先日配置が発表されましたが、「アンテナハウスCAS電子出版」の配置は、「い02」。入り口近くのとても良い場所のようです。

出品予定は次の書籍ですが、新しいタイトルも用意しておりますので、ぜひ、ご来場ください。お待ちしています。

PDF関係
PDF CookBook 第2巻PDFでこんなことができる!PDF Tool API によるPDF調理法
PDF CookBook PDFでこんなことができる!PDF Tool API によるPDF調理法
PDFインフラストラクチャ解説 第1.1版 電子の紙PDFとその周辺技術を語り尽す
XML関係
MathML数式組版入門Ver1.1
スタイルシート開発の基礎
XSL-FOの基礎【第2版】XMLを組版するためのレイアウト仕様
DITAのすすめ 【第3版】

『技術書典』は2016年6月25日に初回を開催以来、毎回大勢の人に参加していただき、大成功を重ね、規模を拡大してきています。あと、一ヶ月少々の準備期間。主催者は大変と思いますが、今回もぜひ成功して欲しいものです。

『技術書典』同人誌の展示即売会ということですが、CAS-UBで力を入れているプリントオンデマンド本の販売にも大変向いていると思います。プリントオンデマンド本は、現在、アマゾンやhontoを初めとするオンライン書店で販売されています。オンライン書店では、買い手は内容を事前に確認できない、というかなり大きな弱点があります。

しかし、そうかといってニッチなタイトルの本は、従来の方法で印刷・製本して書店流通で販売するのは困難です。その点、『技術書典』のように来場者が現物を手に取って内容を確認できる、というのは本を選ぶ上でも大きな大きなメリットがあります。

初回の様子:6月25日技術書典 大盛況でした。XMLの本にも大きな関心を寄せていただきました。

なお、ご来場が無理な方には、弊社にて直販もしておりますので、よろしければこちらをご覧ください。

アンテナハウス PDF/XML関連技術書POD版直販

電子書籍関連の制作・変換サービスなどのご案内

アンテナハウスでは、電子出版に関連して、主に制作で使用するシステム(ツール)を提供をしています。さらに、ツールを弊社の社内で使用して、次のようなサービスも承っております。

EPUB制作サービス

主に、CAS-UBを使用してのEPUBの制作を受け承ります。これまでの実績としては次のとおりです:
・Kindleなどで販売するEPUBの制作
官公庁向けの報告書などのEPUB化
・学会誌のEPUB化

PDF制作サービス

主にCAS-UBを使用してPDFを制作します。Microsoft Wordなどで作成したPDFと比べて、CAS-UBで制作したPDFは、日本語組版の基本をしっかり守ったPDF版面になります。

EPUBからPDFへの変換サービス

EPUBをPDFに変換します。こちらは、弊社のAH CSS Formatterのアプリケーションとして開発したEPUB to PDF 変換ツールを活用するサービスです。
CAS-UBで制作したEPUBではなくて、様々なツールで制作したEPUBを変換対象とします。このためPDFのでき具合(品質)がもとのEPUB制作方法によって大きく違ってしまうことが難点です。

こちらは、I Love software2 Blogに先日「EPUBをPDFに変換するときの注意事項」として問題を報告しておりますので、ご参照ください。次にポイントだけご紹介します。

・書店(ストア)から購入したDRMのかかったEPUBには対応しておりませんが、出版社や著者さんが持つEPUBがあれば、ご希望のページサイズ、フォントサイズ、ページのマージンなどでPDFに変換します。お値段は1冊/3000円+税となります。
・EPUBの内容をEPUBの持つCSSでの体裁を生かして自動組版でPDF化します。変換のお値段からも推測いただける通り、人手による調整は原則として一切行いません。

一番多く、困るのは、EPUBの中で改行”<br>”や空行”<p></p>”を多用して段落間の空きを作ったり、箇条書きなどで全角空白文字でインデントを作るパターン、次点で”pagebreak”(改ページ)をやたらに使うパターン、またはその複合型です。EPUBにこのような設定がありますと、無駄に白紙ページを量産したり、箇条書きの場合は、折り返した2行目の文字の並びが最初の行より飛び出しすぎていたり、後ろに行き過ぎていたり、変なところで意図しない改行ができたりなど崩れてしまいます。

こういうことがありますと、こんなはずではなかったという期待に沿わないPDFができあがってしまいます。ご注意ください。

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