Page2014 終了しました。電子書籍のブームは去り、組版ソフトに注目があつまりました。

本日(2月7日)でPage 2014が終了しました。昨年はスケジュールの都合で、Pageに参加できなかったのですが、今年は3日間ほぼフルでブースにつめました。初日と2日目は、午前中は人出もまばらで、午後が人出が増えるというパターンでしたが、最終日の3日目は朝から人出が多くブースもにぎわいました。

Pageはもともと電子書籍の話は比較的少なく、組版ソフトAH Formatterに関心をもたれるお客さんが多いようです。今年は、特にEPUB制作に関して関心を持たれる方が減りました。電子書籍ブームは去ったということなのでしょうか。実際は、出版界におけるEPUB電子書籍の制作はかなり進んでいます。CAS-UBでEPUBコンテンツを量産しているユーザーもありますし、XMDFtoEPUB変換[1]も少しずつ売れています。ブームは仮需要の一種なので、つまり、電子書籍EPUBは仮需要から実需要に移ったといって良いでしょう[2]

弊社ブース来場の方の間では、Formatterへの関心が主体になりました。Formatterに関しての具体的なテーマの宿題もいただくことができました。やはり、知恵を絞って考える宿題をいただけると楽しいですね。

3日目の夕方は、《XML・HTML5を利用した新しい制作フローを考える》というタイトルに引かれて、page2014オープンイベントの「XMLパブリッシング交流会」(JAGAT XMLパブリッシング準研究会による発表)に参加しました。

研究会では、JepaXの形式で作成したXMLコンテンツをEPUB2とPDFに変換するオープンソース・ソフトウェア『FANTaStIKK』を開発・配布しています[3]

2013年は、現在、O’Reillyが開発したHTMLBook形式で作成したXMLコンテンツの組版PDF化、EPUB3を出力に対応するための開発を行なっています。3月にJagatで研究発表を行なう予定だそうです。

そういえば、Page2012のまとめブログを見直しましたら、デジタルファーストのスタートラインは、「XHTML+CSS」と書いてありました[4]

[1] XMDF to EPUB3 変換ツール
[2] 実需要は、供給側が販売した物やサービスから需要側が便益を得て対価を払い、供給側はそこから得た収益を生産に回すという、再生産のサイクルが回るので市場が急にしぼむことはない。仮需要は再生産サイクルが回らないので、あるとき急激にしぼんでしまうものと考えています。
[3]Jepasspo/FANTaStIKKホームページ
[4]Page2012終了。いま、電子書籍制作のワークフロー論議をまとめると…補足ですが、個人的には、現在のHTML+CSSによる本つくり(HTMLBook)への関心は仮需要と考えています。仮需要の時期にはセミナーが儲かるかも・・・