技術書典5出典記:予想を上回る来場者で完売タイトル続出

三連休の最終日10月8日(月・祝日)に開催された技術書典5。CAS電子出版は初回から連続して出典しており5回目の出典です。今回は事情により初めてスポンサーブースにて出典しました。事前には大型の台風25号が上陸するかもしれないという予報もあり、大変心配しました。蓋を空けてみますと台風の方は予想よりも速く通り過ぎて、杞憂でしたが、運営の方々をはじめ心配されたことでしょう。こうしたイベントは天気次第というのはつらいところです。雨にならなくて良かった! 

さて、今回は全部で9タイトルを用意しました。そのうち『CSSページ組版入門 第4版』『PDF CookBook 第2巻』が技術書典初出典となります。

出典した本の紹介はこちら:
サークル詳細 | アンテナハウスCAS電子出版
来場される方は、事前にこのリストをチェックされているようです。

当日は11時開場ですが、売り場の用意は簡単なので10時30分頃には準備完了です。

今回、ちょっと趣向を凝らして帽子で価格表をつくりました。この帽子はドンキ秋葉原で150円で調達したものです。写真のように、技術書典では現金をやりとりするためおつりの計算や受け渡しが簡単になるように、本の販売価格は500円~2,000円(消費税込み)までと、500円刻みで設定しています。

さて、10時半にはすでに開場待ちの長蛇の列ができていました。11時開場とともに最初の方の来場者はお目当てのブースめがけて一目散。我がブースには目もくれずに通り過ぎてしまいます。しばらくして漸く立ち止まって本をチェックしていただけるようになりました。

10~20分過ぎますと、これまでの技術書典でCAS電子出版の本をいろいろ買い求めいただいたといった方も見え、初出典の本を買っていただけるなど、漸くエンジンが回転してきました。

意外だったのは、『CSSページ組版入門』に人気があり開始1時間で売り切れてしまいました。CSS組版の本はあまり売れないかと思い、持ち込みが少なかったためです。他の本も入場者が予想より多いこともあり、3時から4時頃までに6タイトルが売り切れとなりました。全体的に持ち込み部数が足りませんでした。特に『CSSページ組版入門』をめがけてブースに来られた方には、完売となってしまい、申し訳けありませんでした。

『CSSページ組版入門』は、先週末からPDFをWebで無償配布しています。こちらにはソース(HTML+CSS)も一緒に付いています:
CSSページ組版入門 第4版

振り返ってみますと、今回は初回技術書典並の勢いがあったように感じます。終了時のアナウンスで、今日は入場者延べ数10,341人(うちサークル関係者889人)という発表がありました。前回の50%程という大幅な入場者数増でしたので、初めて来場という人が増えたためだろうと思います。毎度のことですが、一発勝負の販売予測が甘すぎると反省します。

それにしても技術書典は、初回40サークルの参加からスタートして今回470サークル参加と言うことで、参加サークル数は10倍の規模になりました。短期間でここまで成長・発展させたtechbooster・達人出版会のご努力に感謝します。

出展記・マガジン航に投稿しました:技術書典は“エンジニアたちのコミケ”である

今週末 いよいよ技術書典4開催!

今週の日曜日(4月20日)はいよいよ技術書典4です。さあ! 技術書典の準備をしよう。

技術書典4
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初回の技術書典は好天でしたが、第2回・第3回は大雨で、技術書典といえば雨という記憶が残っています。天気予報では日曜日は晴れのようです。

主な出品書籍

PDF CookBook 『PDF CookBook』は、PDFを企業向けのシステムで編集したり、加工したりする方法を紹介する、いわば、PDFをメイン素材とする料理本です。
タグ付きPDF 仕組と制作方法解説 タグ付きPDFとは、内部に文書構造を埋め込んだPDFのことです。PDFをコンピュータで読み上げたり、PDF内のデータをオフィスアプリやWebページなどに再利用したりするときに有効です。
PDFインフラストラクチャ解説 第1.1版 PDFについての解説と最新情報を網羅。PDFの基本的な知識から専門的な情報まで一通り述べています。
MathML数式組版入門Ver1.1 数式記述言語MathMLを使って数式組版を行うためのガイドです。これからMathMLを学習する方も、Web上のサンプルをコピー&ペーストしてなんとなく使っていた方も、この一冊でMathMLの基本がよく分かる構成になっています。
XSL-FOの基礎【第2版】 XSL-FO(Extensible Stylesheet Language)は、XML を印刷するためのレイアウト指定用標準言語の一つです。本書では主として XSL-FOプロセサを利用する人を想定し、XSL-FO 仕様の要点を図やサンプルを使って解説しました。

アンテナハウス PDF/XML関連技術書POD版直販
アンテナハウス書籍・総合目録 プリントオンデマンド出版と電子出版

FormatterClub 2017 ―冬― セミナーのご案内

12月8日開催の『AH Formatter』や XSL、CSS、XML 多言語組版について会員交流の場「FormatterClub」のセミナーにて、公開予定の CAS-UB V5 新機能を紹介します。

セミナーお申し込み:http://www.kokuchpro.com/event/AH_winter/

<<CAS-UB V5 すこしだけ紹介:新機能>>

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●Web生成機能を強化●
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■目次ページのレスポンシブ対応
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スマホ用では目次アイコンを作成して、目次アイコンタップによる目次表示ができるようになりました。

■出版物全体での全文検索
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1冊まるごとからの全文検索ができるようになりました。
html ファイル毎に検索する手間がなくなります。

■タイトルページ
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出版物の Web ページの表紙に代わるページとしてタイトルページを生成できるオプションを追加しました。

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●テキスト形式のエクスポート機能を追加●
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ブラウザ越しの長期時間編集もラクではありません。
V5 では、そうしたブラウザ上の編集記事をテキスト(UB テキスト)としてエクスポートし、外部テキストエディタで編集、再アップロードできるようにしました。

†UB テキスト†
出版物を構成する単位である記事について、全ての記事または一部の記事を一つに結合したテキストファイルのこと。
出版物の構成とツリー構造を表現でき、各記事の内部は、CAS 記法でマークアップすることができます。

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┃★┃ FormatterClub 2017 ―冬― お申込み詳細
┗━┻━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 開催日時: 2017年12月8日(金)14:00~18:30
 会  場: 中央区月島区民館
   東京都中央区月島二丁目8番11号
 詳細・お申込みURL: http://www.kokuchpro.com/event/AH_winter/

技術書典2と『PDFインフラストラクチャ解説』第1.1版、『XSL-FOの基礎 第二版』のご紹介

4月9日にアキバ・スクエアにて技術書典2が開催されます。詳しい情報はこちら:技術書オンリーイベント。僕らが作る。 技術書オンリーイベント 第2回、開催決定!

サークル詳細 | アンテナハウスCAS電子出版(き-07)

CAS電子出版は今年も技術書典に参加します。実は、この1年間、技術書関係の新しい出版物を出していないためちょっと迷いました。しかし、とにかく継続が大事ということで恥ずかしながら昨年と同じタイトルで参戦します。振り返りますと無駄に1歳加えてしまったこの1年でした。

でもそうはいっても全く同じではということで、『PDFインフラストラクチャ解説』を第1.1版に、『XSL-FOの基礎』を第二版に改訂しました。

『PDFインフラストラクチャ解説』1.1版はすでに販売しておりますので、詳しくは次のページをご覧ください。
「PDFインフラストラクチャ解説 電子の紙PDFとその周辺技術を語り尽す第1.1版」

この1年の変化を振り返りますとPDF 2.0=ISO 32000-2がそろそろ出版されることが大きいかなということで、付録にPDF 2.0の概要を追加しています。但し、ISO 32000-2仕様書はまだドラフトのため、本文には加えず付録としました。初版をお求めいただいた方のために付録部分はWebでも公開しています。
PDFインフラストラクチャ解説 付録:もうすぐ出版されるPDF 2.0の概要

『XSL-FOの基礎』第二版はかなり大幅に改訂しています。初版は、昨年6月に開催された初回の技術書典に間に合わせるため突貫で出版したこともあり、説明の内容や特に図版の出来が不十分でした。今回は、昨年の技術書典の後に改訂作業をした分と、さらに第二回に間に合わせるように修正した分を合わせますとかなり大幅な書き直しとなっています。前よりもだいぶ良くなったと思いますが。

こちらは、まだPODで発売になっておりませんので、発売次第ご案内いたします。

参考資料
1.6月25日技術書典 大盛況でした。XMLの本にも大きな関心を寄せていただきました。
2.技術書典 再来週末(6月25日)開催! 出展に向けて準備中!
3.技術書典出展のお知らせ

CAS-UBサービス開始満5周年記念セミナーを開催致します。

CAS-UB をご利用いただいている方、またこれからお使いになってみたいとお考えの方を対象に、編集操作のポイントとより美しい出版物を制作するためのレイアウト指定の秘訣を解説! 無償解説セミナーを開催します。ぜひ、ご参加ください。

 開催日時: 2016年10月24日(月)13:30~16:30(13:00 受付開始)
 開催場所: 関東 IT ソフトウェア健康保険組合 市ヶ谷健保会館(D室)
 定  員: 30名(無料)

弊社の新製品『瞬簡PDF 書けまっせ7』も紹介します。

6月25日技術書典 大盛況でした。XMLの本にも大きな関心を寄せていただきました。

6月25日は、TechBooster/達人出版会の主催による技術書典[1]が秋葉原で開催されました。以前にお知らせしました通り[2]、アンテナハウスCAS電子出版グループも5冊のタイトルをもって参加しました。以下、簡単に報告します。

主催者によりますと当日の入場者は約1,200人とのことでした。何回かにわけて整理券発行となったため、入場を諦めて帰ってしまった人もいるのではないかと思います。目標は動員1,000人と聞いていましたが、目標を上回る大盛況でした。

参加グループの数も予定より多かったようです。コミックマーケット(コミケ)を筆頭に同人誌の展示即売会は他にもありますが、技術書に的を絞ったものとしては初めてではないかと思います。

当日は、私の方は、本を売るのに精一杯で他のサークルの様子を見たりできませんでしたが、お立ち寄りいただいた参加者の方々は大変熱心で、大成功だったと思います。すばらしいイベントを企画していただいたTechBoosterの日高さん、達人出版会の高橋さんを始め、大勢のボランティアの皆様に深く感謝申し上げます。

当グループで出品しましたのは次の5点です。
(1) 『PDFインフラストラクチャ解説ー電子の紙PDFとその周辺技術を語り尽す』
(2) 『XSL-FOの基礎ーXMLを組版するためのレイアウト仕様』
(3) 『スタイルシート開発の基礎』
(4) 『MathML数式組版入門』
(5) 『DITAのすすめ』

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上記5タイトルを延べ39冊、金額で66,400円を販売致しました。また、本のちらしは250枚程度配布しました。どの位の数が売れるか見込みが立たなかったためやや控え目な部数を持参しましたが、一番の売れ筋はスタート1時間28分で完売、二番目が2時間39分で完売でしたので、機会損失がやや大きかったかもしれません。

隣のサークルはたぶん150冊(@1,000円)売ったようです。弊社の売上は多い方ではないでしょう。タイトルがニッチということもありますが、同人誌の展示即売会としては価格帯が高い方にずれていたように思います。その理由はもともとアマゾンなどオンラインストアのプリントオンデマンドにより販売することを目的にしたもののためです。

弊社の場合は、出版が目的というよりも、技術の普及が目的です。このためジャンルの変更は難しいですが、その中でもタイトル設定とプライス設定が大きな課題です。

アマゾンを初めとするPODオンラインストアは売り手にとっては大変便利です。しかし、買い手にとっては内容を事前に確認できない、というかなり大きな弱点があります。そうかといってニッチなタイトルの本は、書店に在庫を置いてもらうのも難しいものです。その点、こうしたイベントは現物を手に取って内容を確認できる、というのが買い手にとっての大きなメリットです。

いずれにしましてもXMLというニッチな世界で、印刷技術というニッチの二乗の技術分野の本を、大勢の方に手に取ってご覧いただけたことには勇気づけられました。

[1] 技術書典
[2] カテゴリー: イベント, プリントオンデマンド | 2件のフィードバック

技術書典 再来週末(6月25日)開催! 出展に向けて準備中!

今年は、はじめての技術書典が、6月25日(土曜日)に、秋葉原にて開催されます。

技術書典案内

アンテナハウスCAS電子出版グループは、昨年末より、プリントオンデマンド(POD)による出版を始めています。技術書典は、ちょうど良いタイミング! ということで早速、申込み。

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今年出版準備中の本の日程を技術書典に照準を合わせて調整し、次の5タイトルが揃いました。

(1) 『PDFインフラストラクチャ解説ー電子の紙PDFとその周辺技術を語り尽す』
(2) 『XSL-FOの基礎ーXMLを組版するためのレイアウト仕様』
(3) 『スタイルシート開発の基礎』
(4) 『MathML数式組版入門』
(5) 『DITAのすすめ』

技術書典ではPOD版の印刷物の在庫を用意して持参する予定です。見本で内容をご確認いただくことができます。

これらのタイトルの販売は技術書典のみということではなく、アマゾンなどのオンラインブックストアでもお求めいただけます。技術書典ならではのサービスとしまして、当日は、多少の値引き販売も予定しております。お時間の余裕のある方はぜひ、弊社のコマにお立ち寄りいただければと存じます。

出版学会ワークショップ「いま、著作物再販問題を考える」を拝聴して

昨日、5月14日は日本出版学会の2016年度総会・春季研究発表会が東京経済大学(国分寺キャンパス)で開催されました。

いろいろ興味深い発表がありましたが、個人的に一番面白かったのが、「いま、再販問題を考える」というワークショップです(いままであまり関心をもっていなかったので新鮮な印象を受けたこともありますが)。

司会の清田次郎氏の説明も理解しやすかったですが、問題提起者の高須次郎氏が用意してくださったペーパーで事態の推移が良く分かりました。

戦後の出版流通制度が、制度疲労を起こしているとはよく耳にすることです。その二つの要素が委託販売と再販制にありそうなことは、うすうすと分っていました。この二つは車の両輪に近いかもしれません。委託販売であっても、一定の範囲内で、書店に消費者向けの価格変更を認めることで、ある程度両輪を別々に回すことができるでしょうけど。既に入札などでは価格を変更しても良いらしいです。弊社でも、バルクで購入するときは一部の版元には交渉して値引きしてもらったり、書店で値引きしてもらうこともあります。

以下は、当日配布された高須氏のペーパーの要約です。

ーーーここからーーー
再販売制の見直しは、1980年に現行制度(定価制、自由価格制、時限再販制)になり、その後1996年に米国政府の申し入れで見直ししようとしたが、反対も多く、1998年に結論を3年先送りしました。その後。2001年に法改正による再販制度の廃止を行わないという公取の結論がでました。2010年には公取側から再販制を廃止する考えはないこと、電子書籍が非再販商品とすることが明らかになりました。

一方で、公取などの見解では、ポイントサービスのポイント還元は、景品ではなく、値引きであるとされています。

一般の書店でのポイントサービスは1%に達しないものですが、アマゾンが10%のポイント(student)を始めました。アマゾンの10%ポイント還元が広まれば、一般の書店はつぶれてしまう、という危機感がかなり共有されているようですが、実際は、一部の版元(有志3社)がアマゾンに対する出荷停止をしているのみだそうです。
ーーーここまでーーー

書籍の流通にかぎらず、価格は販売におけるもっとも重要なファクターですので、再販制で価格を固定してしまうのは、出版社自ら販売努力の一部放棄ではないかとも思うのです。しかし、アマゾンの場合は、そう簡単ではないと思います。

そういえば、アマゾンは、現在POD(プリントオンデマンド)本の40%オフキャンぺーンを行っています。『PDFインフラストラクチャ解説』も定価2,678円(税込)のところ、なんと40%オフの1,607円(税込)で販売されています。40%オフとなりますと、10%どころの騒ぎではないのですが。

技術書典出展のお知らせ

来る6月25日(土)秋葉原の通運会館で、技術書典というイベントがあります。
今回初めての企画ですが、主催者はTechboosterという同好会と達人出版会です。

アンテナハウスもCAS電子出版で参加することにしました。
40サークルを募集で、40以上のサークルが集まったらしく、抽選となり落選したサークルもあったようです。我がサークルはめでたく当選し、2階企業ブロック07番が割り当てられました。

技術書典:https://techbookfest.org/

このイベントが、コミケのように大きく成長すると面白いですが。

ということで、現在、鋭意書籍を準備中です。

■出展予定:
1.『PDFインフラストラクチャ解説』
2.『XSL-FO の基礎 – XML を組版するためのレイアウト仕様』(販売予告)
3.『スタイルシート開発の基礎』(販売予告)

その他、いろいろ思案中です。

なお、なにか出展したいアイデアをお持ちのかたはご相談ください。

よろしくお願いします。

CAS-UBを利用してPDFと電子書籍の制作をしてみたい方向けに。トレーニングセミナー再開

CAS-UBトレーニングセミナー。しばらく中止していましたが、3月から新企画で再開します。

以前は、EPUBを制作を中心にCAS-UBの操作方法を説明していました。

新しいセミナーでは、

1.PDFとEPUBの両方を対象にします。

EPUB作成については市場一巡したと思われることから、PDFを作ることを追加しています。
プリントオンデマンドでの出版環境が整っていることもあり、最近、PDFが注目を集めています。

2.実践的に成果物を作ります。

前回は、説明が中心でした。今回は、参加者の方に実際にCAS-UBを操作していただきます。

今、CAS-UBをお使いになっている方や、あるいは、これまでに試用されたかたで使い方などで継続使用を断念された方も、改めてご参加いただければと存じます。

ご案内と参加申し込みは次のWebページをご覧ください。

セミナープログラム