Submission Request to W3C from Vivliostyleについての若干の感想

Current Status of Japanese Typography Using Web Technologies(Submission Request to W3C from Vivliostyle)日本語訳

という文書が1月27日付けで発表されているので、ざっと見てみた。以下に若干の感想を記す。

まず、この文書の中で一番重要なポイントは「Implementations that support pagination, such as EPUB readers or PDF formatters, do need to support such features.」(日本語訳「EPUBリーダーやPDFフォーマッタなどのページネーションをサポートする実装は、そのような機能をサポートする必要があります。」)という点だろう。

もともとJLReqは、紙に印刷する書籍の組版に関して整理したものである。従って、JLReqを議論の前提にする以上、縦横の大きさをもつページの概念が必須である。ページの概念を無視すれはかなりの部分が意味を失ってしまう。

一方において、ブラウザは画面に高速に表示することを目的としている。そしてページサイズの概念はブラウザには必要ない。このため、CSSの勧告仕様または勧告候補だけでは、まだページの大きさを指定できない。CSS Paged Media Module Level 3という仕様にページの大きさを規定する方法があるが、これはまだWorking Draftの段階であり[1]、正式な仕様として参照できる状態ではない。

CSS Paged Media Moduleの歴史は古い。一番最初は1999年にHPのRobert Stevahn氏がWorking Draftを出している。その後、2004年に勧告候補まで行ったが、次の2006年版ではまたWorking Draftに戻ってしまった。CSSを紙への印刷に使おうとするとページの大きさの指定は必須であるのに、正式な仕様ではそれができない状態がもう長いこと続いているわけだ。

現在、リフローのEPUB3を表示するリーダーは、ページ捲りを実装しているものが多い。しかし、これらは各リーダーの独自実装である。ページ捲りの一つとして、例えば、章の見出しを画面の上下・左右中央に配置したいときは縦と横のサイズを指定して、その中央に置くのが素直なはずだ。しかし、CSSではそういう指定はできない。このため、日本語のEPUB3ではトリッキーな指定をせざるを得なくなってしまっている。

このように、紙に限らず、画面表示を前提とするEPUBリーダーやブラウザでページめくりをきちんと実装しようとすればCSS Paged Media Module Level3を実装することが必要になる。

そこまでの理屈は良いとして、CSS Paged Media Moduleがブラウザの世界で受け入れられるかどうかが問題である。なぜならば、CSSの仕様開発作業はブラウザベンダーの主導で進んでいて、ブラウザベンダー以外はほとんど影響力を持っていないからである。さらに言うならば、CSS2.0で勧告になった項目でさえも、ブラウザが実装していないことを理由にCSS 2.1で削除されてしまったものもある。その一例がここで問題にしているページの大きさである。CSS2には@pageというルールがあり、CSS2.0ではそこに’size’プロパティでページの大きさを指定できた。しかし、CSS 2.1では’size’プロパティは削除されてしまった。’size’はCSS Paged Media Moduleに移行した。こうした経緯を知っていれば、CSS Paged Media ModuleをCSS3の勧告にもっていくのが困難なことは予想に難くない。

CSSがサポートしないためにできないことがいろいろあるのは確かである。そしてこれに正面から取り組もうとすると、現状のCSSワーキンググループと長く熾烈な論争になるのは確実である。このサブミッションがどう受け止められるか、興味深いところである。

[1] CSS Paged Media Module Level 3 W3C Working Draft 14 March 2013

『XSL-FOの基礎 第2版』は全文をWebでも公開。CAS-UBでプリントオンデマンド用PDFを作り、Web生成機能でWebページもワンタッチで完成。

『XSL-FOの基礎 第2版』では、プリントオンデマンド(POD)版、電子書籍(Kindle、EPUB)版で販売すると同時に、新たにWebページで全文をお読みいただけるようにしました。

本書の目的は、XSL-FOについてもっと多くの人に知ってもらうことです。そこで、PODで売るだけではなくWebページを通じてお読みいただけるようにするのが良いと考えました。こう考えたもう一つの理由は、CAS-UBのマニュアルのWeb版です。CAS-UB V4からマニュアルをPDF版とWeb版で公開しています。

CAS-UBサポート&ガイド一覧

公開してから約半年経過しまして自らの使い方を振り替えってみました。マークアップ(CAS記法)であそこはどうだったかな? というところを見ようとしますと、このオンラインWebページは大変便利です。結局、この半年間PDF版はほとんど利用しなくて、大抵Web版で済ませていることに気が付いてしまいました。これは少々ショックなのですが、やはりマニュアルのようなものはWeb版がPDF版より遙かに便利なことは認めざるを得ません。

Web版はCAS-UBでPDF版の原稿からワンソースで作成できます。

CAS-UBではWeb版の形式として(1)目次と本文を別のWindowに分割した形式と(2)目次を通常のWindowに表示する形式の2種類があります。


図1 目次と本文を別のWindowに分割した形式


図2 目次を通常のWindowに表示する形式

目次と本文を別のWindowに分割した形式は、AH Formatterのページで公開しています。☞『XSL-FOの基礎 第2版』の内容を読む

ちなみに、同じワンソースから作ったPOD版用PDFを表示しますと次の通りです。PDFのナビゲーションもしおりを使えばそんなに悪くないと思うのですが。やはり、Webではワンタッチで表示できるのに、PDFは全文をダウンロードして、別アプリを起動して表示しなければならないという点が煩わしいように思います。

WebにPDFを統合する方法をもう少し考えると良いんでしょうか?

何にしましても、ワンソース・マルチユースで出版物を制作できるCAS-UB、これからはWeb生成機能についても強力アピールして行きたいと考えております。よろしくお願い致します。

【追記】
目次を通常のWindowに表示する形式は、当初公開していましたが、Googleにインデックスされないため削除しました。もしかすると重複コンテンツと見做されているのかもしれません。

『XSL-FOの基礎』画像制作のこと。Word経由でインポートした画像は印刷品質の劣化が激しいため、第2版ではできるだけSVG形式に変更した件。

『XSL-FOの基礎』は初版は2016年5月に初版をリリースしましたが、今回は大幅に改訂して第2版となります。改訂の一部として、多くの画像をラスターからベクトル(SVG形式)に変更しました。以下、このことを少し説明します。

本書にはXSL-FOのオブジェクトとプロパティの説明の一部として組版結果の紹介をしています。例えば、こんな感じです。

組版結果はPDFです。初版では、組版結果の多くはPDFを表示して画像スクリーンキャプチャしていました。最初のうち原稿をWordで書いていましたので、スクリーンから切り取ってWordに貼り付けていたものもあります。原稿のWord文書をCAS-UBで取り込んだとき、このラスター画像もCAS-UBに取り込まれます。途中からはCAS-UBで原稿を直接書いて編集しましたので、スクリーンをキャプチャしてPNGファイルとして取り込んだものもあります。初版の画像制作は、主に次のようなフローになります。

こうした画像を画面で見ている限りでは、それほど見栄えに差がないのですが、プリントオンデマンドで紙に出力しますと画像の品質の差が歴然となります。Wordに貼り付けて(CAS-UBのWordインポートで)CAS-UBに取り込んだ画像は品質が非常に悪くなります。一方、PNGファイルをCAS-UBに取り込むときは、印刷したときの画像の品質はPNGの精度(ピクセル数)次第です。特に、文字がはいっているような画像は品質が低いと問題があります。

ということで第2版ではできるだけPDFからベクトル画像(SVG)を作ることにしました。SVGを作る方法はいろいろあると思いますが。今回は自社開発のPDFビューアのSVG切り出し機能を使いました[PDF加工画像化ツール]。この操作は次のようになります。


図1 PDFを開く


図2 SVGにしたい範囲を選択


図3 SVG形式で保存

SVGにした画像はPNG形式も用意しています。PDF生成時はSVG形式を使い、EPUB生成時にはPNGに差し替えるようにしました。残念ながらKindleではSVGを正しく表示できないことがあるためです。

SVGからPNGへの変換は「置換」機能を使います。

複数の画像ファイルを用意しておき、出力形式によって画像を使い分ける機能はCAS-UBのWeb制作サービスの中に取り込んでいきたいものです。これは次のバージョンアップの課題の一つといたします。

参考資料
1. 技術書典2と『PDFインフラストラクチャ解説』第1.1版、『XSL-FOの基礎 第二版』のご紹介
2. 『XSL-FO の基礎 – XML を組版するためのレイアウト仕様』

技術書典2と『PDFインフラストラクチャ解説』第1.1版、『XSL-FOの基礎 第二版』のご紹介

4月9日にアキバ・スクエアにて技術書典2が開催されます。詳しい情報はこちら:技術書オンリーイベント。僕らが作る。 技術書オンリーイベント 第2回、開催決定!

サークル詳細 | アンテナハウスCAS電子出版(き-07)

CAS電子出版は今年も技術書典に参加します。実は、この1年間、技術書関係の新しい出版物を出していないためちょっと迷いました。しかし、とにかく継続が大事ということで恥ずかしながら昨年と同じタイトルで参戦します。振り返りますと無駄に1歳加えてしまったこの1年でした。

でもそうはいっても全く同じではということで、『PDFインフラストラクチャ解説』を第1.1版に、『XSL-FOの基礎』を第二版に改訂しました。

『PDFインフラストラクチャ解説』1.1版はすでに販売しておりますので、詳しくは次のページをご覧ください。
「PDFインフラストラクチャ解説 電子の紙PDFとその周辺技術を語り尽す第1.1版」

この1年の変化を振り返りますとPDF 2.0=ISO 32000-2がそろそろ出版されることが大きいかなということで、付録にPDF 2.0の概要を追加しています。但し、ISO 32000-2仕様書はまだドラフトのため、本文には加えず付録としました。初版をお求めいただいた方のために付録部分はWebでも公開しています。
PDFインフラストラクチャ解説 付録:もうすぐ出版されるPDF 2.0の概要

『XSL-FOの基礎』第二版はかなり大幅に改訂しています。初版は、昨年6月に開催された初回の技術書典に間に合わせるため突貫で出版したこともあり、説明の内容や特に図版の出来が不十分でした。今回は、昨年の技術書典の後に改訂作業をした分と、さらに第二回に間に合わせるように修正した分を合わせますとかなり大幅な書き直しとなっています。前よりもだいぶ良くなったと思いますが。

こちらは、まだPODで発売になっておりませんので、発売次第ご案内いたします。

参考資料
1.6月25日技術書典 大盛況でした。XMLの本にも大きな関心を寄せていただきました。
2.技術書典 再来週末(6月25日)開催! 出展に向けて準備中!
3.技術書典出展のお知らせ

OOXMLとは (JEPA EbookPediaの原稿ドラフト)

JepaのEbookpediaは3月13日公開されました:

OOXML

最後に互換性について追加しています。
本ブログにいただいたコメントを元にしています。

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JEPA EbookPedia今月はOOXMLの解説を書こうと思っています。

そこで、ドラフトを以下に公開します。ご不明点などのコメントをいただけるとありがたいです。

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OOXMLとは

 OOXML(Office Open XML)はマイクロソフトOfficeの文書形式をXMLに準拠して規定したファイル形式仕様の名前である。Office 2007のファイル形式が初めて全面的にOOXMLで規定されて現在に至っている。

もっと詳しく
Officeの文書形式は2003まで独自のバイナリー形式であった。マイクロソフトWordでは独自のバイナリー形式とRTFという交換形式が規定されていた。Word 2003で初めて、WordProcessing MLというXML形式が規定された。

Office 2007では、Word、Excel、PowerPointの三つのアプリケーションの文書形式がOffice Open XML というXML形式で規定された。これをOOXMLという。

Office 2007のOOXML形式は2006年12月にECMA-376第1版として出版された。その後2008年12月にECMA-376第2版が出版され、第2版を元にISO/IEC 29500:2008仕様となった。ECMA-376とISO/IEC 29500はOfficeのバージョンアップと並行して改訂されている。最新のOffice 2016の文書形式はECMA-376第5版、ISO/IEC 29500:2016である。

国際標準化競争
マイクロソフトがOfficeの文書形式をOOXMLという形で国際標準化を進めたのは、当時の競合であるサン・マイクロシステムズのオープンソースのオフィスアプリケーションOpen Officeが大きな影響を与えている。Open Officeの文書形式はOpenDocument Format (ODF)というXML形式で策定され、2005年にOASIS標準、次いで2006年にISO/IEC 26300:2006となった。

国際標準化により、政府・地方公共団体などでOpen Officeを採用し、マイクロソフトOfficeを閉め出す動きが見られた。こういった動きに対処するためにマイクロソフトはECMAを通じてOOXMLの国際標準化を急いだのである。

XML形式のメリット
マイクロソフトOfficeの文書形式がバイナリーの時代には、Officeの文書を他のアプリケーションで読むにはマイクロソフトから仕様書を入手すると共にOffice文書を解析しなければならなかった。XML化されてからは比較的簡単にOffice文書の内容を読んで再利用することができるようになった。また、他のアプリケーションでOffice文書と互換のファイルを簡単に出力できるようになった。

マイクロソフトWordの文書はRTFという拡張テキストとして保存して交換することが
できたが、それもすでにWordProcessing MLで置き換えられている。このようにXML技術によってOffice文書の交換方式は一新された。

—-
参考資料

[1] Office Open XML(OOXML)仕様とMicrosoft Officeのバージョンの関係
[2] WordML(Office2003)

もう少し整理してWebページを作ってみました。

サーバベース・コンバーター Office Open XML (OOXML) とは? 概要、メリットと活用アプリケーション

Office Open XML(OOXML)仕様とMicrosoft Officeのバージョンの関係

Microsoft OfficeのXML形式の仕様書はOffice Open XML(OOXML)として規定されている。当初はECMA-376標準として規定され、それを元にしてISO/IEC 29500として標準化された。

Microsoft Officeのバージョンアップにより、OOXMLの仕様も少しずつ改訂されている。特に、ISO/IEC 29500仕様書には移行版(Transitional)と厳密版(Strict)が規定されている[1]。移行版はECMA-376のEdition 1とほぼ同じである。厳密版はECMA-376のEdition 2と同じである。

ECMA-376のEdition 1、ISO/IEC 29500の移行版はMicrosoft Office 2007が読み書きできる。これらの仕様書は概ねMicrosoft Officeのバージョンアップに対応して拡張されている。

Ecma
バージョン番号 リリース ISO
Office 2007 2007年1月30日 ECMA-376 Edition 1
Office 2008 (mac版) 2007年1月30日 ECMA-376 Edition 2 ISO/IEC 29500:2008[2]
Office 2010 2010年6月17日 ECMA-376 Edition 3 ISO/IEC 29500:2011
Office 2013 2013年2月7日 ECMA-376 Edition 4 ISO/IEC 29500:2012
Office 2016 2015年9月23日 ECMA-376 Edition 5 ISO/IEC 29500-1:2016, ISO/IEC 29500-3:2015, ISO/IEC 29500-4:2016

※リリースはパッケージ版

ISOのカタログに記載されているISO/IEC 29500の仕様書一覧[3]を見るとパートによって最新の改訂年度が異なっている。パート2(ISO/IEC 29500-2)は2012年版が最新である。

ISO/IEC 29500-1:2016
Information technology — Document description and processing languages — Office Open XML File Formats — Part 1: Fundamentals and Markup Language Reference
(2008年版、2012年版は撤退)

ISO/IEC 29500-2:2012
Information technology — Document description and processing languages — Office Open XML File Formats — Part 2: Open Packaging Conventions
(2008年版は撤退)

ISO/IEC 29500-3:2015
Information technology — Document description and processing languages — Office Open XML File Formats — Part 3: Markup Compatibility and Extensibility
(2012年版は撤退)

ISO/IEC 29500-4:2008/Cor 1:2010

ISO/IEC 29500-4:2016
Information technology — Document description and processing languages — Office Open XML File Formats — Part 4: Transitional Migration Features

[1] Office Open XML と ECMA-376 仕様(Office 10)
[2] Publication of ISO/IEC 29500:2008, Information technology – Document description and processing languages – Office Open XML file formatsによるとISO/IEC 29500:2008はOffice 2008アプリケーションに基づいている、とされている。
[3] https://www.iso.org/ics/35.060/x/
[4] Office 2010のOOXMLはISO標準に準拠してない!? – 仕様サポート巡って議論

サーバベース・コンバーター Office Open XML (OOXML) とは? 概要、メリットと活用アプリケーション

ECMJ流!Eコマースを勝ち抜く原理原則シリーズ第7弾 『選ばれるEコマースになるために「違い」をつくろう! ~ネットビジネスの原理、購買行動の原理を押さえる~』が発売になりました

ECMJ流!Eコマースを勝ち抜く原理原則シリーズ第7弾『選ばれるEコマースになるために「違い」をつくろう! ~ネットビジネスの原理、購買行動の原理を押さえる~』を紹介します。

本書は株式会社ECマーケティング人財育成の石田社長のブログをプリントオンデマンドと電子書籍で本にするシリーズ第7弾です。今回は「違い」がメイントピックです。マーケティング用語では差別化といいますが、他社製品との違いを作るのはとても大事です。そして商品によっては本のちょっとした違いで選択されることがあります。ですので、選択される理由を調べるのも大事です。

しかし、日本の文化あるいは日本人の考え方には「違い」よりも、「類似性」を重視するという傾向があるように感じます。類似性を重視するとどこもかしこも同じような製品・サービスになってしまいます。結局は価格しか競争手段がなくなり、すべての市場がレッドオーシャンになってしまうのではないでしょうか。石田ブログで「違い」の重要性を考えてみましょう。


現在、Kindle版とアマゾンのプリントオンデマンド(紙)版が発売済みです(上)。

本の情報
書名:『選ばれるEコマースになるために「違い」をつくろう! ~ネットビジネスの原理、購買行動の原理を押さえる~ 』
シリーズ名:ECMJ流!Eコマースを勝ち抜く原理原則
著者:株式会社ECマーケティング人財育成 代表取締役 石田麻琴
出版社: アンテナハウスCAS電子出版
発売日:2017年2月

○プリントオンデマンド版
サイズ:A5判 横二段組み
ページ数:154ページ
価格(税込):1,960円
ISBN:978-4-900552-44-9
販売店:アマゾン(amazon.co.jp)

○電子版
価格(税込):1,250円
ISBN:978-4-900552-45-6
販売店:Kindle版(Kindleアンリミテッド対象)

内容のご紹介
第1章では、ネットビジネスでは、「何をすれば良いかは分からない」が、「やったことが良かったかどうかは客観的な数字で計ることができる」として、インターネットのマーケティングの本質について、暗闇の中で玉を投げて的にあてるゲームであるという著者の基本的な考え方を説きます。

第2章では、ネットショップの運営に役立つ22のポイントについて具体的に説明しています。例えば、人に知ってもらう仕事と人に楽しんでもらう仕事に分けると、後者の方により多くの時間を割いている傾向があります。しかし、ネットでは商圏がないので、知ってもらう仕事にもっと力を注ぎ、最低でも同じくらいの時間にするべきといったことです。

第3章では、潜在顧客、見込顧客、新規顧客、既存顧客というCRMの4つのステップについて話しています。ウェブサイトへの来訪者の多くは実際には潜在顧客なのですが、ネットショップの運営者は、これを見込顧客と混同する傾向があることに注意を促します。

第4章ではリアルを含めてマーケティングで注意するべきポイントについて実際に見聞きした具体的な例をもって紹介しています。

第5章ではブランドとはどのようにできあがるか、自社の強みや良い点をさらに伸ばすことや違いについて語ります。

著者は毎日1500字のブログを手を抜くことなく、全力投球で書いています。これをまとめた本書はテキストの分量も多く読み応えがありますが、本気に取り組む事業者にとって、具体的に役立つ重要でテーマが各ページに盛り込まれています。ぜひ、何度も読んでご自分の仕事にお役立てください。

目次
はじめに
第1章 ネットショップってシミュレーションなんです
第2章 Eコマース運営のポイント
第3章 顧客軸のマーケティング・CRM
第4章 マーケティングのポイント
第5章 選ばれるポイントを知る、違いを出す
第6章 マーケティングの原理原則
第7章 ネット上の購買行動
第8章 商品・商材を考える
第9章 Eコマースの売上目標管理と成果検証
第10章 インターネットの可能性と限界
索引

詳細目次
下記は本文のオリジナルブログ一覧です。

第1章 ネットショップってシミュレーションなんです
「まずやってみる、そうすると予想もしていなかった何かが起きる」。大切なのは、「やったことは良かったか」を知ることだ。 【no.0027】
ネットショップってシミュレーションなんです。 【no.0170】
インターネットを活用する「目的」とコンバージョンを確認しよう。【no.186】
とにかく考えてみる、とにかくやってみる。そうすれば次のチャンスが見えてくる【no.0886】

第2章 Eコマース運営のポイント
ネットショップの売れるページの考え方。【no.0202】
ネットショップ物流のアウトソーシングタイミング。【no.0210】
物流業務をアウトソーシングから自社に戻すタイミング。【no.0213】
物流業務を外注から自社に戻すときのリスク。【no.0224】
ネットショップの商品IDを設定するときに付加できる要素。【no.0223】
変化をし続ければ、最悪でも「効果ナシ」だけ。【no.0284】
「人に知ってもらう仕事」と「人に楽しんでもらう仕事」に同じくらい時間を費やす。前半【no.0540】
「人に知ってもらう仕事」と「人に楽しんでもらう仕事」に同じくらいの時間を費やす。後半【no.0550】
ポジティブなレビューを活かす。ネガティブなレビューも活かす。【no.0801】
市場の流れが向いてこない・・そんなときこそ「原則」を見直す。【no.0814】
自社のネットショップのことを、お客様におぼえてもらうためには【no.0842】
定期チェックリストを作成して、ネットショップの「運営モレ」を防ごう【no.0845】
ネットショプだけではなく、実店舗でもできる「人気(ひとけ)」のアピール。【no.0848】
「アナログな手間」を割いてくれるお客様はどれくらいいるのか【no.0851】
コンセプトは、なぜお客様に伝えても伝えても伝わらないのか!?【no.0869】
マニュアルを変えてから、商品ページを変える。その「ひと手間」が大事【no.0885】
ネットショップは「スキルの高さ=売上」ではありません!【no.0949】
「言葉」に工夫を施して、お客様にとっての「付加価値」をつける【no.0970】
ネットショップの販売スケジュールを立てる。まず軸にするのは?【no.0976】
「カートに入れる」がいいのか、「カートへ入れる」がいいのか【no.1030】
流れが悪いときは、「土台を見つめ直す」「人に会う」「生活習慣を改める」【no.1039】
WEBで使われる「バナー」って、一般的にみんな知ってますかね【no.1074】

第3章 顧客軸のマーケティング・CRM
「ビッグバーZホワイト」を買い占めたのは、私です。 【no.0129】
CRMの4ステップ。潜在顧客、見込顧客、新規顧客、既存顧客【no.0188】
潜在顧客には課題解決の提案で検索ヒットを狙う。【no.0195】
CRM4ステップ戦略を練るときのKPIと数字項目。【no.0201】
既存顧客に向けたCRM戦略のポイント。【no.0207】
潜在顧客は「自分のケース」の解決策を探している。【no.0208】
「顧客軸」のマーケティングを展開して、お客様を深く知ろう【no.0871】
時間帯によって価格を変更するためには、顧客軸・市場軸のデータが必要になる【no.0876】
お客様は「自分のタイミング」で商品を探し、購入を決定している【no.0891】
実店舗がポイントカードを採用することの価値は「顧客データ」にアリ【no.0908】
単品通販のポイントは顧客軸のマーケティングを掘り下げること【no.0968】

第4章 マーケティングのポイント
優良なコンテンツだけではなく習慣化が大ヒットを生み出す。 【no.0119】
弊社取締役の岩佐豊氏による長時間セミナーを開催しました。 【no.0130】
人口動態を見る限り、明るい未来にはならない。 【no.0131】
ドライフルーツを販売する会社が営業に徹底させたこととは。 【no.0132】
ほとんどの人は「真剣に」サービスを見ていない。【no.0187】
真面目な人(特に石田)が陥りやすい改善の罠。【no.0194】
勝ちに近づくビジネスモデル(EXILE・HIROさんの場合)【no.0289】
「パフォーマー」と「ダンサー」のマーケティング的違い。【no.0298】
地域ナンバーワンと全国ナンバーワンなのか、どちらが良いのか。【no.0325】
キャンドゥの「ジグザグ作戦」。ちょっとした工夫に努力と「違い」が隠されている【no.0562】
ネットショップで新規顧客を増やす3つのパターン、既存顧客を活性化させる2つのパターン【no.0836】
在庫を売り切ったA社、在庫が残ったB社。スタッフに対する「指示」の違い【no.0901】
お客さんのアンテナがいつ張られるのかを予測する。絶えず発信する。【no.0642】
問題は、お客様のタイミングがきたときに自社が頭に浮かぶか、否か。【no.0911】
継続するから、アイデアが生まれ、さらに継続するから、深いアイデアが生まれる【no.0920】
売上がヤバい!そんなときにできることはたった2つだけ【no.0955】
ネットで炎上しないためには、情報発信を続けることが大切。【no.1062】

第5章 選ばれるポイントを知る、違いを出す
ブランドは「自分をどう見せるか」ではなく、「自分がどう見られるか」【no.0645】
自分たちの「強み」がわからなかったって心配はいらないですよ。【no.0894】
「それって、みんなやったらどうなるの?」から考えるビジネスの本質【no.0919】
良いところを伸ばす。だから「違い」ができる。「突破」できる【no.0971】
まずはお客様が「選ぶポイント」を改善することで、「勝てること」に繋げていく【no.0960】
お客様が「選んだ理由」は、客観的に「勝っている部分」【no.1088】

第6章 マーケティングの原理原則
Eコマース「成功」のための9テーマ。クイズ編【no.0477】
Eコマース「成功」のための9テーマ。答え合わせ編(前半)【no.0484】
Eコマース「成功」のための9テーマ。答え合わせ編(後半)【no.0485】
ネットのマーケティングとは、データマーケティング【no.0371】
リアルのマーケティングにおける2つのポイント【no.0375】

第7章 ネット上の購買行動
Eコマース(ネットショップ)における、お客さんの購買行動を考えてみましょう。イチ【no.0625】
Eコマース(ネットショップ)における、お客さんの購買行動を考えてみましょう。二【no.0627】
Eコマース(ネットショップ)における、お客さんの購買行動を考えてみましょう。サン【no.0628】
Eコマース(ネットショップ)における、お客さんの購買行動を考えてみましょう。ヨン【no.0631】
ユーザーがどこからやってきて、どうやってサイトを使うのか、を掘り下げる【no.0646】

第8章 商品・商材を考える
商売は商品が命。商品企画/商材開拓、「仕入れ」について考える。1【no.0674】
商売は商品が命。商品企画/商材開拓、「仕入れ」について考える。2【no.0677】
商売は商品が命。商品企画/商材開拓、「仕入れ」について考える。3【no.0683】
商売は商品が命。商品企画/商材開拓、「仕入れ」について考える。4【no.0695】
「型番商品」と「オリジナル商品」のメリット・デメリット、戦略の違い。1【no.0962】
「型番商品」と「オリジナル商品」のメリット・デメリット、戦略の違い。2【no.0963】
「型番商品」と「オリジナル商品」のメリット・デメリット、戦略の違い。3【no.0964】
新しいチャレンジに自ら飛び込み、自社と己の成長の機会とす【no.0887】
ネットで売れている商品が、ネットで競争力のある商品です。【no.1061】

第9章 Eコマースの売上目標管理と成果検証
売上目標と達成指標の考え方。「顧客軸」での目標設定とは!?【no.0635】
2015年の課題を整理し、2016年の売上目標と年間スケジュールを立てよう【no.0827】
一年後、今の実績をこえられているかで評価する。「前年同月」の大切さ。【no.1006】
Eコマースにおけるコストダウンと売上アップ(コスト編)【no.0227】
Eコマースにおけるコストダウンと売上アップ(売上編)【no.0228】
「毎日読む!仕事のすごい考え方」でマインド管理。【no.0232】
販促企画の成果の検証、3つのポイント。【no.0235】
「何かを実践する」ということは、「成果を検証する」ということ【no.0606】
「属人的な業務」を無くすためにやりたいこと。前編【no.0743】
「属人的な業務」を無くすためにやりたいこと。後編【no.0751】

第10章 インターネットの可能性と限界
インターネットにおける共同購入(ギャザリング)のこれからのマーケティングについて考えてみる。 【no.0028】
参入障壁はネットショップより低い。ユーチューバーの可能性【no.0492】
キュレーション(まとめ)サイトやCGMサイトの限界【no.0506】
市場の山は縦長に伸びている。山頂は20年前よりはるか彼方へ【no.0883】

参考資料
[1] ECMJ流!Eコマースを勝ち抜く原理原則シリーズ
[2] アンテナハウス書籍・総合目録

本のかたちを考える Webページのシリーズ

www.cas-ub.com で、今年から、本を考えるというテーマで、シリーズのWebページを作っています。全体としてのテーマは本の編集・制作・流通にコンピュータを使ってどのような技術革新ができるかということです。本による出版は、デジタル化の波に洗われて、大きな変貌の過程にあります。あと何年あるいか何十年続くか今後の展望が見えないところですが、根本的に考えなければならないところです。本Webページは毎週1回更新しています。個別ページは断片的にはなりますが、全体としてテーマに肉薄できればと期待しています。結論が見えていないのですが、今後の進展にご注目ください。

ブログと違ってWebページの方がやや全体の構成考えてまとめやすいかなと思っています。下に現在までのWebページと概要をご紹介しますので、興味をお持ちの方は覗いてみてやってください。よろしくお願いします。

流通によるプリントオンデマンドでの出版が現実のものとなった今、その活用の課題を考える。
プリントオンデマンド(POD)は印刷技術の革新ですが、これを製本システムと合体すると本を自動的に生産するシステムとなります。さらに、こうした仕組を使って本の流通をになう書店やオンラインストアがPODで本を作るようになってきました。本の流通における大きな革新が始まったといえます。PODの場合は、紙が前提になりますので、制作という点では今の延長で、流通の面での革新です。

ワンソース・マルチユース実践の難しさを考える
ワンソース・マルチユースはもう随分長いことスローガンとして使われて手垢がついた言葉となっています。しかし、実際のところ、広く普及するには至っていません。どこに難しさがあるかを考えています。ワンソース・マルチユースは編集という点でも課題があります。

本のかたちを考える―その1
本とはなにか? を大枠で考えました。このHTMLページは抽象的なので、もっと考え直す必要があるかと思っております。

本のかたちを考える―その2 ページって何? 「ページ」と本のかたちとの関係
日本語でのページということばが使われるようになった由来、英語のページの概念を考えてみました。明治時代に洋装本で出版が始まるまで、日本にはページという言葉がなかったと思いますが、その理由も考えてみました。紙でも電子でもページという言葉が使われるのですが、今後はページという言葉の使い方も変わるかもしれません。

本のかたちを考える―その3 主にプリントオンデマンドの本を想定したときの本の大きな構造
主に紙に印刷して製本した本の構造を整理しています。紙に印刷した本の製本の仕方にはいろいろあります。書店で売っている本は流通での取り扱いや、書店での陳列を考えて作られています。PODで作り、オンラインで販売する本はそれと比べるともっと簡素です。POD用の本には少なくとも帯は要らないと思うのですが。

CAS-UBによる本の制作工程の実例:「ECMJ流! Eコマースを勝ち抜く原理原則 シリーズ」編集・制作作業(上)
CAS電子書籍の「ECMJ流! Eコマースを勝ち抜く原理原則 シリーズ」の制作実践の報告です。(上)はプロジェクトの狙い、概要、編集の方法を整理しました。

CAS-UBによる本の制作工程の実例:「ECMJ流! Eコマースを勝ち抜く原理原則 シリーズ」編集・制作作業(中)
続いて(中)では、CAS-UBによる本の中身作り=内容の編集操作を紹介しました。

CAS-UBによる本の制作工程の実例:「ECMJ流! Eコマースを勝ち抜く原理原則 シリーズ」編集・制作作業(下)出版までの処理
続いて(中)では、CAS-UBによる本の中身作り=内容の編集操作を紹介しました。

参考リンク
デジタル書籍制作Webサービス CAS-UB
「ECMJ流! Eコマースを勝ち抜く原理原則 シリーズ」

ECMJ流!Eコマースを勝ち抜く原理原則シリーズ第6弾 『市場の変化を読んでEコマースを突破せよ!~「買いたい人」より「売りたい人」が多い時代の戦略~』

ECMJ流!Eコマースを勝ち抜く原理原則シリーズ第6弾『市場の変化を読んでEコマースを突破せよ!~「買いたい人」より「売りたい人」が多い時代の戦略~』を紹介します。

本書は株式会社ECマーケティング人財育成の石田社長のブログをプリントオンデマンドと電子書籍で本にするシリーズ第6弾です。Eコマース市場の変化や、変化する環境の中で事業を成長させるセオリー、新しいEコマースの話題である海外展開、またセブンイレブンをはじめとする新しいマーケティングの動きであるオムニチャネルなどを主題として取り上げています。

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(アマゾンPOD版の写真)
現在、Kindle版とアマゾンのプリントオンデマンド(紙)版が発売済みです。

本の情報
書名:『市場の変化を読んでEコマースを突破せよ!~「買いたい人」より「売りたい人」が多い時代の戦略~ 』
シリーズ名:ECMJ流!Eコマースを勝ち抜く原理原則
著者:株式会社ECマーケティング人財育成 代表取締役 石田麻琴
発行元:アンテナハウス株式会社CAS電子出版
発売日:2017年2月

○プリントオンデマンド版
サイズ:A5判 横二段組み
ページ数:168ページ
価格(税込):2,030円
ISBN:978-4-900552-42-5
販売店:アマゾン(amazon.co.jp)

○電子版
価格(税込):1,250円
ISBN:978-4-900552-43-2
販売店:Kindle版(Kindleアンリミテッド対象)

内容のご紹介
インターネットはすべての人の生活に欠かせない存在になってきました。

消費者の型番商品の購買活動ではインターネットを使って価格を事前に調べて比較するようになり、旅行やサービスの利用でも事前に調査して、インターネットで予約するようになっています。こうして、あらゆる事業者はインターネットの影響から逃れることができなくなりました。

それだけではありません。TwitterやFacebook等ユーザーの参加するSNSが普及したことで、インターネットでの炎上によってお店を閉店しなければならない事態も起きています。本書の「第1章 三方よしのマーケティング」では、こうしたインターネット時代のマーケティングのあるべき姿を考えています。

インターネットで直接ビジネスをしているEコマース市場は、この15年間に成長から成熟へと変わりました。著者は、この間にEコマースのストア店長を経験し、Eコマース市場の変化を肌で感じてます。「第4章 ネットショップ店長時代」ではEコマースの爆発的な成長経験を語っています。

その後、著者はECマーケティングのコンサルタントに転進しました。「第5章 Eコマース市場の変化について、改めて振り返ろう」では前半は店長経験、後半はコンサルタント・経営者の視点から変化を語ります。

今後は、オムニチャネル化によって実店舗のとインターネットの顧客データ統合が行われるようになります。「第9章 オムニチャネル」ではオムニチャネル化で実店舗のマーケティングも商品主導から顧客データ主導に変わることを語ります。

本書では、インターネットマーケティングが実店舗のマーケティングとどのように違うか、について繰り返し語られています。インターネットのマーケティングはすべての事業者にとって、企業規模の大小に関わらず活用できるものです。しかし、うまく活用するには違いを理解し、インターネットを使いこなす必要があります。 

本書には、新しいインターネットマーケティングの時代に備えるためのヒントが満載されています。

ページ数をできるだけ減らして、価格を下げるため、2段組みで文字がぎっしり詰まっており、読み応えがあります。インターネットマーケティングにど真剣に取り組む本気の人向けの本です。

目次
はじめに
第1章 三方よしのマーケティング
第2章 市場と競争原理
第3章 事業成長のセオリー
第4章 ネットショップ店長時代
第5章 Eコマースの市場の変化について、改めて振り返ろう
第6章 プラットフォームの話
第7章 海外展開
第8章 インターネットの既存事業への活用に一工夫
第9章 オムニチャネル
第10章 あなたをプロの世界にいざなう「魔法の薬」
索引

詳細目次
下記は本文のオリジナルブログ一覧です。

第1章 三方よしのマーケティング
「食い逃げされるなら、バイトを雇え」と言いたい。 【no.0099】
ソーシャル時代のマーケティングは「三方よし」がヒント。 【no.0100】
情報社会のビジネスは、「三方よし」でないと成長しない。【no.0309】
デフレーションの時代から、スタグフレーションの時代に。【no.0334】
スーパーのレジ待ち「2番目の方からどうぞ」の話【no.0361】
インターネットで炎上すると、価格が上がる時代です【no.0374】
「バレなきゃOK」は通用しない「三方よし」の時代。最後は内部告発が起きる【no.1086】
マーケティングとは本筋を徹底して突き詰め続けること。【no.0090】

第2章 市場と競争原理
ネットショップの数が何倍になっても、お客様の数は増えない。【no.0094】
「買いたい人」より「売りたい人」が多い時代を勝ち抜くためのヒント【no.0809】
昔話風、でもない「市場拡大理論」。【no.0234】
改善活動は「市場のペース」より早く行う。まずは「競合他社のペース」を1点でも超えること【no.0564】
「数」で勝負できるなら、「数」で圧倒して市場を攻める【no.0578】
本当の意味で「PDCAサイクル」を回すことができる時代がやってきた!【no.0835】
ネットショップの成功事例は「即失敗事例」!?事例があまり参考にならない理由【no.0829】
信長・秀吉・家康の流れに潜む、セオリーを考えてみた。 【no.0115】
民泊ビジネスとEコマースの共通点。はたして今後の展開は・・?【no.0950】
こうやって、Eコマースの市場は荒れてゆく。前編【no.1090】
こうやって、Eコマースの市場は荒れてゆく。後編【no.1093】

第3章 事業成長のセオリー
個人でのネットショップ運営が有利である唯一のポイントは? 【no.0096】
オーナー経営者の時代が到来する2つの理由。【no.0190】
ネット戦略に選択と判断の「軸」はありますか?【no.0211】
実店舗の存在がEコマースでも有利に働く4つの理由【no.0387】
ブランドと資本力と人財。大規模Eコマース・小規模Eコマースのジレンマ【no.0494】
会社を評価するための最も大事な指標。「年数」ともうひとつは何!?【no.0585】
事業戦略を展開していく上での、本当の「失敗」とは何か・・?【no.0618】
「机上」よりも早く外に出て、「お客様の客観的な反応」をチェックしよう【no.0652】
「できること」ではなく、「勝てること」をやり抜く。【no.0687】
「無駄打ちになる予算」を計画に入れ、新しい市場を探っていく【no.0816】
「お客様を絞る」とは「1番になる」ということ。1番になる理由とは【no.0900】
私のちょっと悔しい経験談をご紹介します【no.0922】
たとえば野球関連アイテムのネットショップをつくるとして・・【no.0936】
年商1億円のネットショップを100店舗立ち上げ、年商100億円の事業をつくる【no.0939】
「他人」が噂をしてくれるまでは、「自分」で叫び続けるしかない【no.0451】
需要が伸び、パッケージ化され、代理店や小売店が売りまくる。そんな成長期【no.0474】
「需要>供給」「需要=供給」「需要<供給」となり、成熟期が訪れる【no.0481】
成長の階段。1つ目をのぼって、2つ目をのぼることの難しさ【no.0522】
すでにある価値に特化するか、新しい価値をビジネスにするか【no.0884】

第4章 ネットショップ店長時代
ネットショップ運営担当者のときの話。【no.0274】
ネットショップ運営者時代、ホントに注文がこなかった‥【no.0283】
忘れもしない運命の売上会議での出来事。【no.0290】
数字の変化には、必ずどこかに「理由」がある。【no.0297】
ネットショップ店長時代、毎日行っていたこと。【no.0304】
注文メールを見続けることで、1日の注文の流れを感じる。【no.0311】
いつもと違うから、「変化」に気づくことができるんです。【no.0317】
ついにYahoo!ショッピングの担当を離れることに・・【no.0341】
アパレルネットショップのバックヤードシステムを構築する【no.0348】
自分が知らないことは、必ず誰かが知っている【no.0355】

第5章 Eコマースの市場の変化について、改めて振り返ろう
Eコマースの市場の変化について、改めて振り返ろう。一【no.0752】
Eコマースの市場の変化について、改めて振り返ろう。二【no.0754】
Eコマースの市場の変化について、改めて振り返ろう。三【no.0757】
Eコマースの市場の変化について、改めて振り返ろう。四【no.0758】
Eコマースの市場の変化について、改めて振り返ろう。五【no.0759】
Eコマースの市場の変化について、改めて振り返ろう。六【no.0760】
Eコマースの市場の変化について、改めて振り返ろう。七【no.0761】
Eコマースの市場の変化について、改めて振り返ろう。八【no.0764】
Eコマースの市場の変化について、改めて振り返ろう。終【no.0765】

第6章 プラットフォームの話
楽天市場の二重価格問題が、eコマース革命を加速させる!?【no.0063】
お客様の立場からは「Amazonですかね?」ってことになる? 【no.0064】
Yahoo!ショッピングの「ストアクリエイター」を触ってみた。 【no.0143】
「選ばれる」ネットショップになる、パラダイムチェンジ。【no.0067】
楽天市場の料金体系変更についての考え方【no.0353】
「ルール変更」により変更するのは、「施策」ではなく「係数」【no.0359】
「Amazonログイン&ペイメント」のメリットとリスクを一応書いておきます【no.0610】
「楽天スーパービジネスローン エクスプレス」がすごい。市場を変えてくれ!【no.0773】
Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング、”初”の三つ巴の戦い!?【no.0800】
プライム会員IDが「世界共通のマイナンバー(たとえ)」になる日まで【no.0912】
メルカリが使いやすすぎて驚く。梱包の手間さえなければ・・【no.0967】

第7章 海外展開
「越境EC=海外展開」のヒントはいつも手元にある。前編【no.0785】
「越境EC=海外展開」のヒントはいつも手元にある。後編【no.0786】
「越境EC」トレンドワード化への危惧。海外展開はまず「toB」から。前【no.1025】
「越境EC」トレンドワード化への危惧。海外展開はまず「toB」から。後【no.1026】

第8章 インターネットの既存事業への活用に一工夫
ITシステム会社(SIer)だって、WEBを使えば競争力を高められる【no.0857】
インターネットを活用して、既存事業の成果を上げよう。前編【no.0932】
インターネットを活用して、既存事業の成果を上げよう。中編【no.0933】
インターネットを活用して、既存事業の成果を上げよう。後編【no.0934】
京都の会社はどんな会社でもインターネットを活用しましょう【no.0974】
ホテル、ゴルフ場、美容室は、公式サイトで予約が取れるのか。前【no.1045】
ホテル、ゴルフ場、美容室は、公式サイトで予約が取れるのか。後【no.1046】
インターネットでつかんだニーズを、全体戦略に役立てる。【no.1087】

第9章 オムニチャネル
オムニチャネル時代のデータマーケティング。顧客IDをキーにして、どんなマーケティングを展開するのか。前編 【no.0029】
オムニチャネル時代のデータマーケティング。顧客IDをキーにして、どんなマーケティングを展開するのか。後編 【no.0030】
セブンアンドアイが300万点をEC販売! 【no.0065】
オムニチャネル化の本丸は、顧客データの統合!【no.0071】
「インターネットって全然親切じゃないよね」という金言。【no.0072】
セブンアンドアイのビジネスモデル変化へのメッセージ。【no.0073】
「商品主導」から「顧客主導」のマーケティングへ。【no.0074】
データサイエンティストって本当にいま必要!? 【no.0075】
「ネット選挙って、オムニチャネルと全く同じじゃん」 【no.0125】
顧客データを取ることでマーケティングが活性化する。 【no.0126】
オムニチャネルの第一歩。JR西日本とセブンイレブン、ヤフーとCCC。【no.0306】
サークルKサンクス×楽天スーパーポイント=オムニチャネル【no.0379】
ファミリーマートとサークルKサンクスの経営統合が業界にもたらす影響とは【no.0533】
東京メトロのコンビニがローソンに!オムニチャネルとどう関係が!?【no.0585】
21世紀のビジネス構築「オムニチャネル」とは何か!?序【no.0744】
オムニチャネルの本質をよく理解していて、投資を惜しまない。それがAmazon【no.0793】

第10章 あなたをプロの世界にいざなう「魔法の薬」
あなたをプロの世界にいざなう「魔法の薬」。その1【no.0985】
あなたをプロの世界にいざなう「魔法の薬」。その2【no.0988】
あなたをプロの世界にいざなう「魔法の薬」。その3【no.0989】
あなたをプロの世界にいざなう「魔法の薬」。その4【no.0990】
あなたをプロの世界にいざなう「魔法の薬」。その5【no.0991】
あなたをプロの世界にいざなう「魔法の薬」。その6【no.0992】
あなたをプロの世界にいざなう「魔法の薬」。解説【no.0995】

[1] ECMJ流!Eコマースを勝ち抜く原理原則シリーズ
[2] アンテナハウス書籍一覧
[3] ECマーケティング人財育成

ページって何? 「ページ」と本のかたちとの関係、「ページ」と「頁」の関係、ブラウザと電子書籍の未来

英語のPageとは?

西洋の古い図書の形式には、コデックス(冊子状)とスクロール(巻物状)があり、いずれにもページという言葉が適用されています。コデックスのページは現在の洋装本(洋本)のページと似ています。それに対してスクロールは羊皮紙・パピルスのシートをのりで貼ったり、端を糸で縫って左右につなげたもので、そのシートをパネルまたはページというようです(この部分は現在のWikipediaの記事によります。古代にも同じように表現していたかは分かりません)。

Scroll(Wikipedia)
A scroll is usually divided up into pages, which are sometimes separate sheets of papyrus or parchment glued together at the edges, or may be marked divisions of a continuous roll of writing material.

Scroll(聖書)A scroll is usually divided up into panels, which are sometimes separate sheets of papyrus or parchment glued or stitched together at the edges.
Introduction to biblical studies. James E. Smith, Ph.D, 2013

Wikipediaの資料にでているスクロールの写真では、文字はページの上に横書きされており、そのページを左右につなげています。

左右に巻き取る芯があり、横方向にスクロールする巻物の上に横書(行は上から下に進む)の文字を書くので、必然的にページに区切ることになります。ここから、英語のページは、図書の装丁あるいは本のかたちから独立した概念のように見えます。

日本語の「ページ」

『言葉に関する問答集 総集編』(文化庁編集、2015年11月16日版、全国官報販売協同組合発行)のpp. 476~477によるとページが日本で使われ始めた時期については、次のように書かれています。

・ヘボンの『和英語林集成』の初版・再版は「ページ」の見出しがなく、明治19年刊の第三版に至って「PEIJIペイジ」としてある。
・明治22年1月の『言海』の予約募集に「紙数、概算一千ページ」とある。
・新聞広告でも明治21年の書物の広告でページという言葉が使われている。
・明治22年から明治31年刊行の国語辞典の見出しにはページという言葉はない。
・明治41年刊の『ことばの泉 補遺』には見出しに「ぺえじ」とあり、以降、見出しはページになったが、現在まで辞書の見出しにページが出ている。

これから見ますと、ページという言葉は、明治20年過ぎ頃から出版界で使われはじめて、明治40年頃迄に辞書の見出し語になる程度まで一般に普及したようです。

ちなみに、『新しきことばの泉』(小林花眠著、博進館、大正10年)p.1163には次のようにありました。

見出し語:ページ、Page(英)
説明:頁。書籍・帳簿などの紙の片頁。頁刷(ページずり)といふは活版で、棒組み一定框に入れて、頁に刷り得るようにしたもの。頁附(ページづけ)といふは、ページ数を記しつけること。これを丁附ともいふ。

「頁」と「ページ」

『言葉に関する問答集 総集編』には、「ページ」を「頁」と表記することについて、次のように書いてあります。

・『言海』の内容見本明治24年のものには、「洋装大本紙数一千二百五十頁」として、「ページ」が「頁」に変わっている。
・他の書物も明治21年のものは「ページ」が使ってあり、明治23年以降は「頁」が圧倒的に多い。
・昭和21年内閣告示の「当用漢字表」、昭和56年内閣告示の「常用漢字表」には「頁」がない。従って、国語施策に従うときは、「頁」ではなく、「ページ」を使う。
・実際は現在でも書物の広告や内容見本には広く「頁」が使われている。

「頁」という文字をあてた理由は定説がないのですが、葉と中国語の発音が似ていたからという説が「新明解漢和辞典」に紹介されています。

ここから分かることは、ページという概念は、日本では明治の初め頃に洋装本が販売されてから広まったものであり、和本にはページに相当する概念はなかったのだろう、ということです。

以上を整理して、図に表すとこんな感じでしょうか。

20170204

和本にページに相当する概念がなかった(仮説ですが)ことには、二つの理由が考えられます。

(1) 巻物は横スクロールに縦書き(左から右に行が進む)していたので特に区切りが必要なかったこと
(2) 和本では1枚の和紙の片面に木版で刷ったり、あるいは手書きで書いて、それを二つに折って綴じていた。そのため洋装本のように紙をシートとして裏表を使うという発想がなかった。

現在の話に戻りますと、現在Webブラウザはページに区切る機能は弱いようです。これは、横書き文書を縦スクロールで表示するときは、行の進行方向とスクロールする方向が同じなので、ページに区切る必要性が小さいためでしょう。日本に昔はページの概念がなかった(仮説ですが)のと似ていませんか?

ところで、現在、ブラウザで縦組みができるようになりつつあります[1]。現在、ブラウザの縦組は横スクロールです。ブラウザで縦組みし、縦スクロールしようとすると、次の図のようにページに区切ることが必須となります。

20170205

CSSレベル3にはページドメディアという仕様案があります[2]。これはまだドラフトです。電子書籍(リフロー型EPUB)のページ区切りは、それぞれのEPUBリーダーの独自実装であり標準化されていません。

今後は、ブラウザや電子書籍でのページをもっと考えて行く必要がありそうです。

【参考】
次の写真は、古本屋で1冊200円で購入した和本(奥付には、安政4年(1857年)となっています)をバラした1枚の和紙の表と裏です。

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和紙は薄いので文字が裏まで透けてしまいます。しかし、160年前の和紙が虫に食われているところを除けばあまり劣化していないのは驚きです。

『和本のすすめ』(中野三敏、岩波新書、2011年)によると江戸の本では、この1枚を「丁」というそうです。右は丁のオ、左は丁のウと言い、一ノオ、一ノウという風に数えていくそうです。従って、江戸の冊子本ではページという概念はなかったと言えるでしょう。

[1] CSS Writing Modes Level 3 W3C Candidate Recommendation, 15 December 2015
[2] CSS Paged Media Module Level 3 W3C Working Draft 14 March 2013

★本ブログの内容をもう少し整理して、次のWebページとしましたので、ぜひご一読ください。
本のかたちを考える ― その2 ページって何? 「ページ」と本のかたちとの関係

★ページに関連する過去記事の一覧
[1] ページってどういう意味? 紙のページ、Webページ (memo)
[2] ページってどういう意味? 続編 Kindleの紙の本の長さと、KENPについて
[3] Kindle Unlimited問題とKENPの関係について(続き)
[4] Amazonでは本のページの数え方が三つある。Kindle Unlimitedは第三のKENPで著者への支払いが行われ、KENP相場が基準になる。
[5] ページっていったい、どういう意味なんだろう? ――Webページ